ノロノロ執筆になる近現代

山から帰ってきてから、部屋に引きこもって原稿を書いています。
しかし、思うようには進みません。
しかも、先日、
「余談ですが、父親が先生の本を楽しみにしてるようです。」
なんてメールをもらったりして、冷や汗をかかされました。

今回の本のコンセプトの一つに「簡単にわかる」というのがあって、
その度合いが難しいのです。
ページ数の縛りがあるので、説明が冗長になってしまうと、
とたんにアウトです。
でも、これがついつい説明しすぎてしまって、
後から何行もバッサリ削除することになるんですよ。
実に虚しくなる瞬間です。

難関だったのは昭和戦前期です。
古代から書き始めたのですが、
「せっかく夏期講習で近現代を講義したばかりだから」と、
中世以降をごっそり飛ばして、近現代を書いていたのです。
しかし、近現代こそ簡単に説明するのが難しい部分でした。
「これを説明しないと、あの話ができなくなる……」と、
迷いながら書き続けて、結局、
「あーっ、書きすぎたー!」ってなるわけです。
とりわけノロノロ執筆になってしまったのは、
金融恐慌あたりから太平洋戦争前夜までです。
このあたりは、あれもこれもと話がからみあいすぎていますから、
それをどう取捨選択してわかりやすくするかが実に困難です。
出題率で取捨選択すればいい授業の方がラクかもしれません。
そういえば、『難関大用語集解』をつくったときは良かったですね。
入試用語データベースと『読むだけ日本史(1)』や、
『日本史事始』などを照らし合わせて掲載するべき用語を決めたら、
あとはそれを組み合わせて、
一つのテーマの文章を書き上げれば良いだけです。
話が長くなりそうだったら別のテーマを立てればいいし、
そもそもページ数の縛りは設けていませんでした。
そこが自費出版の強みです。
もちろん冗長な説明は、後で見直してカットしたのですが、
それでも自分で立てた企画で本を作るのは楽しいものです。
今思えば、どの用語の出題例を載せるかを選ぶのを、
スタッフと相談して決めていったのもおもしろかったですね。
地方で独学経験のある人だったので、
普通の勉強では見慣れない用語を的確にセレクトしてくれたのですよ。
早稲田で何学部も合格した人です。