以前から時々メールをくださる英語の先生がいます。
一度もお会いしたことはないのですが、
ブログを読んでくださっているようで、なんだか不思議な関係です。
その方から最近、メールをいただいていました。
<X先生>
(前略)新年度ということで、ブログに「ぬるい受験生」の話がチラホラ出て来ていましたので、私の方からも一つ話題提供を。ちょっとした知り合いに受験生がいて(直接教えていたわけではないです)、この人は上智大法学部を目指して、実質2浪目でしたが、結局、受からず(2年連続で補欠までは行ったみたいですが)、滑り止めで受けた明治大の国際日本学部に一期生で入りました。(中略)上智の入試が終わった時に立ち会った自己採点で、ついでに、ちょこっと見た日本史が、まぁ衝撃でした。これがその日の問題だったのですが(編注:2008年上智大(文・法)の問題です)、(60)で「明治7年の政変」の誤りに気づいていませんでした。日本史忘れて久しい私でも、教科書のゴシックで「明治6年の政変」(と、あと明治14年のなんか)があったのはまだ覚えていました。こんなサービス問題(というか、たぶん大学入試的にも、ほとんどふざけたような問題)が取れていないと知って、私はかなり青くなったのですが、その後、さらに衝撃の事実が!
私 :山川の日本史用語集、持ってる?
生徒:持っていません。
その日、持ってきていませんとか、山川のは持っていません(別の出版社のは持っています)、ということではないのです。大学受験日本史の勉強に際して、用語集をまったく持っていなかった(使っていなかった)のです。絶句ですよね。(中略)それで上智受けたことにも、明治受かったことにもビックリですよね。上智向けの英語の勉強をしていて、明治にはお釣りが来たということだと思いますが。大学入試って、ほんとうに想像を絶することが多いですよね(それとも、上記の話、石黒先生はそんなに驚きませんか?)
<石黒>
確かに用語集を持ってない生徒はいますね。
そういう意味では驚きません。
以前に買うことなく早稲田(社)に入った現役生女子がいました。
ただ、彼女の場合は、
「先生の説明で理解すればいいのかと思って……」と言うので、
否定できなかったのですが。
実際、素直な生徒で、
英語が5割も正解しなかったのに合格したのです。
一方、そのお知り合いの人は、何かにつけ乱暴というか、
行き当たりばったりというか……。
体系だった学習を尊重しない人なんでしょうね。
そういう人は、たぶん僕の授業を受けて、
「40面ノートを覚えよう」と言われても、
できないんじゃないでしょうか。
やたらめったら突撃する姿勢は、
ある種の世界では重宝される人材だとは思いますが。
すみません。ちょっと言いすぎました。
ちなみに「明治7年の政変」という誤文は、
上智を第一志望としているなら、
あまりにもありがちな誤文として、
「キタキターッ!」って言ってほしいところなんですけどね。