お尻に火がついた受験生

12月に入るとお尻に火がつく人が出てきます。最近、焦りだした人数名から質問や相談を受けました。たとえば、ノート覚えをせずに去年と変わらぬ学習法を続けてしまっていた浪人生とか、早稲田大学をめざしているというのにノートを覚えを絞り込みたがっている現役生とか……。彼らが第一志望合格に届くかどうかは、もう僕のアドバイスではどうにもならないところにきていますね。
ただし、全体としては成績がぐんぐん上がっている人の方が多いので「良し」と考えています。

さてこんな質問をいただきました。

<質問者>
始めまして!××と申します。2つ質問と相談があります。
1つ目は質問です。
二学期の半ばに忌引きで一度授業をやすんでしまい、その時のノートは友達に見せてもらえたのですが、内閣プリントのぬりえのやり方を先生に聞きにいけないまま通常授業が終わってしまいました…。お手数ですがやり方を教えていただけたらと思います。
2つ目は悩みというか、最近血迷ってきたのでそれについてきいていただきたいです。
まず前提としてわたしは9月まで体育祭に時間を注いでいてほとんど勉強していませんでした。体育祭が終わって40面ノートを一周したら模試の成績は二倍近くになり感動したのもまだ新しい記憶です…!
今は二週目をやりつつ、日本史に傾いていた比重を少しずつ戻しています。赤本は第一第二志望のは一年分ときました。ですが単語の単語のつなぎが弱いので山川の日本史100題も使って知識を固めています。12/16までに全部終わらせて赤本に取り掛かろうと思っています。
冬季講習は早慶大日本史だけとっています。そこに向けて12/16からは赤本に取り掛かりたいということなのです。
そこでいま何をやるべきかわからなくなっています。12/16から赤本では遅いとは思っても正直まだまだ知識が定着してません…。

質問内容もぶれぶれですが、お返事いただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。

<石黒>
(1)内閣プリントについて
ぬりえは、例えば二大政党に分けたり、山県系に別の色をつけたりです。
ここの写真に『聴くだけ日本史-内閣編-』の内閣シート(内閣プリントのコンパクト版)の写真が見えています。参考になるかと思います。

(2)赤本について
基本的に赤本は授業に連動させて既習範囲だけを解いていくものでした。なので1年分とか全部やってしまうこと自体が間違いでした。

また、なんのために赤本をやるのかというと、自分の学習「深」度が入試問題レベルに達しているかどうかをチェックするためです。問題集や模試を解くだけでは、志望大学の問題レベルをクリアできるとは限らないからです。まったく安心できません。ちなみに「100題」って山川じゃなくてZ会のですよね? それ、過去問じゃないんですが……大丈夫でしょうか。問題集も過去問を使用したものを使うべきでした。厳しいことを言うようですが、これらのことは授業や配布プリント、ブログなどでお伝えしています

すでに通年授業は終わってしまった現在では「既習範囲だけを解く」も何もありませんが、上記の二つの目的は今でも変わりません。それを意識して学習計画を立ててください。知識の定着を待ってから赤本を解くのは順当に思えますが、もし赤本のレベルに知識が達していなかったらまたイチからやり直さなくてはなりません。12月に入ってしまった現在ではその猶予はないかと思います。これまた厳しいようですが、やはり赤本は6月から解くべきだったのです。すでに入試本番が迫っているのでもう計画ミスや計画不実行は致命傷となります。しっかり腹をくくって取り組んでください。

通常授業を受けていた人なら、ノート復習のペースを少しずつ速めていってください。理想は入試前日にノート40面と文化史プリント16面を一日で全部復習することです。それに向けてペースを上げていってほしいのです。これと同時にすべきなのが問題演習です。過去問や問題集をやることで、より知識が定着するでしょう。冬期講習では「総合日本史演習(発展)」で外交史や経済史のパワーアップを、「早慶大日本史」では難問を解くプロセスを知ってもらうとともに細かい用語を追加します。それまでしっかり復習しておいてください。

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