現役生の場合、僕の通年授業を途中から受講する場合が多々あります。
そうすると受講していない部分が弱くなりがちです。
今日紹介するI君も夏期講習からの受講生であるため、
前近代部分に不安が残るわけです。
ちなみに、河合塾藤沢現役館の場合は、
毎年4月の開講時に締め切りになるため、後から入ることはできません。
高校2年生の方はご注意ください。
<Iさん>
こんばんは。データ入力等でお忙しいところすみません。授業で喋っていることだとは思うのですが…前近代の範囲について質問させていただけますか?
改新の詔(646)で、”部曲の民、処々の田荘を罷めよ”と公地公民制に移行したのに、天武天皇が部曲の廃止を行ったのはどういうことなのでしょうか。田荘は全廃したけど、部曲は…ということでしょうか。あと、前近代の漢字の読みについてです。でるとこの教材で、読みに注意を促していることがあって、漢字を覚えるために当て読み(刑部親王を”けいぶしんのう”とか)を使うべきかどうか迷っています。
前回の授業の前半はめちゃくちゃブルーになってしまいました…。中立の立場で歴史を眺めるのって難しいですね…。大学に入ったらいろんなことを深く考えられるのが楽しみです!(来週は河合塾の講習と被ってしまったのでDVDで受けます…カメラ目線欲しいです…笑)では失礼します。
<石黒>
改新の詔はあくまでも方針です。
あまりにも定番な質問で、すでにブログにも出ています。
こちらをごらんください。
そして漢字の読みは、勉強時間を短時間化するために、
適当に読んで覚えるのも一つの作戦です。
その場合は○○大・△△大・××大・□□大などで出題される
「読み仮名問題」を捨てることになりますが。
正しい読み仮名が最も必要な大学は上智ですので、
上智を受験する場合は必ず正しい読みで覚えてください。
I君は確か別の某予備校に行っていたと思うのですが、
改新の詔についての最大の盲点を聞き逃したのでしょうか?
まさか説明がなかったってことはないですよね?
残念ながら僕の生徒でも、こうした肝心な点を忘れてしまっていたり、
あろうことか聴きそびれている人がいます。
講義ではやっぱり「盲点」を確実につぶしていかなきゃだめだな、
と再認識しました。
そして、上智大志望の人にお伝えしましょう。
上智では土地制度史が頻出するので、
改新の詔の位置付けはもちろん知っていてください。
もっともっとたくさんネタはありますが、さすがにここには書けません。
生授業をどうぞ。
といっても土地制度史の授業は夏期講習でしたね。
来年は映像教材を出したいものです。
それともうひとつ。
正確な読み仮名を知っていないと解けない問題は、
以前にくらべれば減っています。
しかし、けっして油断できないと思います。