早稲田入試に必要なレベル(2)

しつこく言いますが、
短時間で大量の知識を定着させる努力をしているでしょうか?
何でもそうですが、丁寧にやりすぎても役に立たないことがあります。
日本史の受験勉強においては、
その最大のものが「書き勉強」でしょう。
模試の解説をまとめるとかもそうですね。
そういうのってあくまでも自己満足の世界の勉強です。
ほんとに必要なことは何なのかを冷静に客観的に考えましょう。
以前、赤本をコピーして作った冊子にタグを付けている人がいて、
それを見て僕がびっくりしたところ、
「お母さんにやってもらったんです」
って答えが返ってきて、いっそう驚かされました。
久しぶりに受験勉強に触れるっていうのは、
お母さんにとってもおもしろいことなのかもしれませんね。
親子で協力して第一志望に合格したら一緒になって喜べますし。

さて、今日も早稲田を志望している方からのメールを紹介します。

<Sさん>
はじめまして、Sと申します。一つ教えてもらいたいことがあってメールしました!
自分は独学で日本史の勉強を進めていて、石黒先生の教材を使わせてもらっています。志望校は早稲田です。それで今の進行状況なんですが、近代史は、『つな近』の映像授業を終わらせ『ほし近』と過去問から書いていない用語をつな近ノートに付け足し、復元に励んでいます。文化史も映像授業を終わらせ、歌やゴロをつかって覚えています。資料も教材を使わせてもらい頑張っているところです!そこで今自分が一番不安なのが、古代~近世です…。A~Cランクが書いてある『読むだけ日本史』で暗記しているのですが、Dランクがあたりまえの早稲田なので古代~近世のD・Eランクの用語が不安です。過去問から用語を抜き出すだけで大丈夫なのでしょうか?

<石黒>
いくつか質問したいことがあります。
(1)『読むだけ日本史(1)』では黒字部分も覚えるようにしていますか?
(2)奈良時代や鎌倉時代などを覚える際には、図説(資料集)などのまとめ部分を活用していますか?
(3)過去問はのべ何学部分くらい解いていますか?
(4)また、大問ごとにだいたい何割くらい正解できていますか?

<Sさん>
お返事ありがとうございます!自分は古代~近世を『読むだけ日本史(1)』と『図説(資料集)』と『でるとこ攻略法』をつかって、年表形式でノートまとめしています!もちろん『読むだけ日本史(1)』から黒文字を全て抜き出してるつもりです!過去問は少ないかもしれませんが、4学部分解いていて、だいたい正解率は、近代史のほうが7~8割。古代~近世のほうは、得意な問題と苦手な問題(荘園など)との差があり平均したら代々6割くらいです……

<石黒>
やっていることは間違っていないと思いますが、
独学の場合どうしても問題をたくさん解く必要が出てきます。
それはDランクの用語を拾うためもありますが、
内容理解を深めるためでもあります。
しかも過去問だけでは初めて出題される用語に備えられないため、
普通の問題集も解かざるを得ません。
ただし、問題部分と解説部分が最適に作られている問題集を、
僕は知りません。
市販の問題集では、
入試に必要のない知識まで拾うことになってしまうでしょう。
それを覚悟したうえで取り組んでください。
そして、最後にもっとも重要なアドバイスがあります。
日本史独学受験生の場合は、日本史で8割取ることを目指し、
実際には7割5分でも合格できるよう
英語・国語の能力を高めてください。
そちらの方が合格には近道かと思います。