「明衡往来」って出るの?

最近、某サイトで配信されている日本史の講義映像を見ました。
その先生は直接お会いしたことはありませんが、非常に高名な先生で、
無料で視聴できる映像だったため、
「これはオトク!」とばかりにさっそく見てみたのです。

……5分見るのが限度でした。

あまりに冗長な説明と、めったに出題されないところなのに、
「……がポイントです」という大嘘にあんぐりしてしまったからです。
こんなの見て受験勉強したつもりになっている人が、
全国にたくさんいるとしたら、これはもう大変なことです。
みなさん、絶対勝てますよ。

今日は、どこかの参考書で文化史を学習している、
Sさんからの質問を紹介します。

<Sさん>
文化史のことで質問なのですが、弘仁・貞観文化で空海の「十往心論」彫刻「元興寺薬師如来像」「法華十一面観音像」国風文化で藤原明衡「本町文粋」「明衡往来」寝殿造「対屋」「釣殿」はどれくらぃの出題率なのでしょぅか??先生の文化史プリントには載ってないと思ぅのですが、覚ぇろと書ぃてぁる参考書がぁるので…これはこの参考書の出題率がズレてぃるとぃぅことなのでしょぅか。大変面倒くさぃ質問ですみません。
(編注:表記がいろいろ間違っているのは原文のままです)

<石黒>
「十往心論」「元興寺薬師如来像」「法華寺十一面観音像」「対屋」
「釣殿」は、どれもDランク用語です。
これらは出題頻度が低いため、文化史プリントには載っていませんが、
『でる日講義−とことん文化史−』や予備校での文化史の講義では、
普通に扱っています。
大学によりますが、難関大を狙う場合はできれば覚えたい用語です。
一方、「本朝文粋」や「明衡往来」は覚える必要はありません。
Sさんの使われている参考書では、
それらの用語がどのように出題されると書いているのでしょう?
非常に疑問です。効率の良い学習をお勧めします。

この『明衡往来』は、数年前にもS.P.Sで、
「覚えなくていいんですか?」と質問されたことがあります。
その彼は某参考書で勉強していて、
そのせいかかなりヲタクな感じになっていましたが、
あちこち、覚えるべきポイントがずれているんです。
校内模試の点数もそこそこ点数は取れるのですが、
本当の高得点には至らないのです。

よけいなことは覚えずに、出るモノだけを覚えると、
思わぬボーナス得点がGETできるんですが、
そうした話は、またどこかですることにします。