8月19日に代ゼミで全国記述模試があったようです。
それについて質問メールがありました。紹介します。
<Iさん>
こんにちは。
今日代ゼミの模試を受けてきました。そこでひとつ疑問に思ったところがあるので、質問させてください。
・・・正倉院に伝えられた様々な工芸品には、唐ばかりでなく西アジアや南アジアなどの影響も見られる。また、( B )という技法で作られた法華堂の不空羂索観音像を始めとする天平期の仏像彫刻が各堂宇内に数多く安置されている。・・・
という問題で、( B )が記述でした。私は不空羂索観音像は乾漆像だけど、「技法」とあるから・・・?と悩んだ末、「乾漆」と書いてしまったのですが、答えは「乾漆像」でした。用語集を見ても、「乾漆像」という言葉そのもので技法を指す、とは書いていないのですが、技法、と聞かれてもやはり「乾漆像」が答えなのですか?お忙しいところすみません。お体には気をつけてください。それでは失礼します。
<石黒>
正解は乾漆像でしょうね。
本来「乾漆像」は仏像の種類をさす言葉ですが、教科書には
「彫刻ではそれまでの金銅像のほかに塑像や乾漆像の技法が発達した。」
などと書いてあるので、こうした文章での出題はありえるでしょう。
ちなみに、Iさんは対の用語である「塑像」も考えましたか?
そして、そちらだった場合には「塑」と答えたのでしょうか?
そこに違和感を感じたなら、
「乾漆」という解答にはならなかったのではないでしょうか?
逆にIさんが「塑」を考えなかったというなら、
まだまだ脳味噌が‘一問一答脳’のままなんじゃないかと思います。
いよいよ8月もあと10日となりました。
夏休みに予定していた学習は計画どおり終えられそうでしょうか?
なかなか人生は予定どおりに進まないものですが、
夏期講習で近現代を取った人は、
ぜひ、2学期の学習のベースとしてくださいね。
近現代の骨組みが作ってあるかどうかは、
2学期の日本史学習で大きな差が付くところです。
『でる日講義−つながる近現代−』を受講している方は、
そろそろ見終えてしまってくださいね。