完璧を追求した勉強法

こんにちは。でるとこブログ管理人です。
このブログで何度か紹介させていただいているSさんから、
以前にこんな相談を受けていました。
東大を目指して‘完璧’を追求して勉強している方というのは、
その悩みも非凡だなぁ、とつくづく思ってしまいました。
凡人の我々には、ちょっと遠い世界になってしまいますが、
おもしろいエピソードもあったので、紹介します。

<Sさん>
質問というか相談なのですが、ある程度の学力がついている場合の日本史の学習方法が分からず、伸び悩んでいます。どの科目の先生方にも「この科目はもうそんなにやらないでいいから他の科目を伸ばせ」、と言われてしまっているような状況なのです。さすがに去年一年受験勉強をやっていたので、ある程度の基礎はついている…という意味だとは思うのですが、それでもやはり穴はあります。日本史に関しては上智の過去問や早稲田の過去問では流石に去年の本番より正答率は下がっていますし(ひどい時には83%など…)、論述問題では既知の知識を解答に必要なポイントと認識しきれず満点には中々到達できません。自分の中には確実に、小さな穴がぽつぽつと開いているのです。なのに、その一つ一つが小さく目立ちにくいので、何をやって補えるのか分からず、力が伸びているという実感がまったくありません。先生の生徒の方の中で、もしもこのような「浪人特有伸び悩み症候群」を克服した方がいらっしゃいましたら、どのように克服していったのか、というのを先生の視点から分析し、教えて頂きたいです。自分に甘くて本当に御恥ずかしいですが、お願いいたします。
そういえば最近、日本史選択者同士で、日本史の時代毎のまとめを作るという極めて馬鹿な試みをしています。NOと言えない日本人ですし、きちんと説明出来るかの確認の為…と自分に言い聞かせ、私も参加しております(笑)その中で感じるのは、やはりクラスで上位層にいる人程まとめが上手だ、ということです。オーソドックスに時代の流れをきちんと把握することが特に大切な東大の日本史。全教科平均して成績のいい子はきちんとそれが出来ている。逆に楽しい日本史トリビアばかりに走ったり、基本的知識をおろそかにしたり、傾向に囚われすぎてそればかり強調したり、あとは瑣末なことにこだわる日本史オタク過ぎる子は、全教科を平均すると、成績は失礼ながら微妙な子ばかりです。まとめる能力、必要なものを見極めるバランス感覚はやはり大切なのだと改めて実感しました。私自身もきちんと大切なことを見失わないで頑張れれば、と思います。

※編注:都合により、Sさんのご了承を得て一部、文面を編集させていただきました。

<石黒>
かなり返信が遅くなってしまい申しわけありません。
さて、解決方法ですが、
もうすでに見つけ出しているのかもしれませんね。
タイミングをはずしてしまっていたらごめんなさい。
そして僕が言えることはただ一つしかありません。
「受験に必要な知識を書き留めたものを、高速で読んでチェックする」
です。
短期間で習得し、忘れてしまう前に試験日を迎えれば
そんな必要はないのですが、
今回のようにそうでない場合は、
どうしても何かしらにまとめておく必要が出てきます。
ところが問題は、それが東大受験のためではなく、
早稲田受験のためだということです。
早稲田対策でまとめるなら
どうしても細かいことまで書かざるを得ないし、
かといって、そこに時間をかけてしまっては意味がないだろう……と。
もっともSさんのことだから、
その辺は素速くこなせるのかもしれません。
また、「交代で作る日本史のまとめ」がうまくいっていれば、
それを利用するのも一つの手かもしれません。
もっともそれがどれだけ使えるかは
十分チェックする必要がありますが。
なんとも悩ましい問題です。

<Sさん>
お返事ありがとうございます。まとめて、覚える。そんな当たり前のことが出来ていなかったなんて、御恥ずかしいです。今からで間に合うのか、なんて声が聞こえてきそうですがやるしかありません。その上で、授業で指摘された東大に必要な着眼点を確認する感じでいきます。更に時間さえあれば、他の国立の過去問をやってみたり。テーマ史などの復習になるんですよね。まあ、他教科もピンチなので、あくまでも余力の有る限り、ですが。
(中略)
そういえば、先日夏期講習で藤沢に行った際、授業の合間などに自習室に行ったりしていたのですが、やたらと隣が石黒Childrenでした(笑)石黒Childrenは頑張りやさんが多いのですね。隣で開かれる40面ノートに悔しくなって、勉強がかなりはかどりました。ずっとエンドレスで日本史をやっていると思われる姿に、日本史にそんなに時間をかけられる私立文系の皆さんの伸びが本気で恐くなりました(笑)ちょっぴり悔しくなったので、朝四時半に起きて、日本史を毎日確認する時間を作るようになりました。そういう向上心を持てたのも、石黒Childrenの皆様のおかげです。こんな浪人で、石黒Childrenの皆様と比べるとなんだか受験をなめていそうな私ですが、負けないようになんとかやっていきたいものです。

ばかばかしいと思う‘お付き合い’からも
「私自身もきちんと大切なことを見失わないで頑張れれば」
なんて、さらりと学び得てしまうところがさすがですね。
「日本史にそんなに時間をかけられる私立文系の皆さん」
なんてところも、耳が痛いですねぇ。
‘伸びが恐い’って、Sさんのようには伸びないから
えっちらおっちらやってるんですってば……。
(ってそれは私だけでしたか;;)

そんなスーパーな人からも、少しずつ学んでいきましょう。