復元がなかなかできない人へ(2)

受験科目を数学から日本史に変えたNさんは、去年1年僕の授業を受けたのですが、残念な結果に終わり、今年、もう一度授業を受けています。その彼から、だいぶ前にこんなメールをいただきました。

<Nさん>
(前略)電車の中で紙に復元してました。そして、見だしもタイトルも大事だとつくづく感じていました。去年は、はっきりいって1番ページしか復元できていなかったのですが、今年は、1~6まで間に合っています。あと不思議なことに、思い出せなかった所があるときに、そのページの初めから復元していると、「流れ」または「隣の枠の言葉から」推測できるということに気付きました。復元って強力な武器ですね。

その後、彼が順調に進んでるかどうかはわかりませんが、この周りに書かれていることから思い出すって大切なことです。でもそのためには、関連づけができていないといけません。そのために授業を集中して聴き、自分でもしゃべってみるといいわけです。

ただし、何のつながりもないままに、まとめてごそっと覚えなきゃいけないところもあります。そういう部分は、ゴロあわせでも替え歌でも作るべきです。僕は『日本史でるとこ攻略法』で書いているゴロあわせ以外にも、実はこっそりゴロあわせをたくさん使ってノートを覚えているんです。それらは、他人に勧められるようなデキじゃないので、公開してないだけで、実はノートのあちこちを、頭の一文字を取って覚えてたりします。講義中に替え歌を歌って思い出す余裕はないので、僕自身はあまり替え歌は使っていませんが、みなさんだったら、30曲くらいは作ってもいいかと思います。

さて、7日からワセヨビ東京本校での夏期講習が始まりました。受講生の様子を見ていると、相変わらずアマちゃんな人もいるようですが、本気で第一志望合格をめざしているなら、自分の位置と合格ボーダーとの間に、どのくらいの大きさの溝があるのか常につかんでいてください。いや、もちろん、特定の大学などめざしたりせずに、12月の時点での自分の成績で行けそうな大学を決めると言うなら、そんなことする必要はないんですけどね。

早慶上智クラスをめざしているのに、「○○は覚えなくても大丈夫ですか?」と言ってる逃げ腰の人は、必勝ならぬ必敗パターンです。「口だけ早慶野郎」は見ていて悲しくなります。