先日、加曽利貝塚に行ってきました。
「馬蹄形」に積み上げられたというのを実感するためです。
千葉駅からバスまたはモノレールで桜木という町まで行き、
降りて15分くらい歩いたところに貝塚があります。
結構遠いわけですが、行ったかいはありました。
まず、その広さに驚きました。
地図を見てください。
このグレーの部分が貝塚です。
北貝塚の北端から南貝塚の南端まで、300mもあります。
そして南貝塚の南東には集落跡があって、
竪穴住居がいくつか復元されていました。
そこで学芸員のかたが火を炊いていたので、
いろいろとお話しをうかがうことができました。
書物ではなく直接、話が聞けるというのも、
現場に行くことの良さですね。
さて、貝塚そのものですが、
「馬蹄形」とよばれるのは、南貝塚の方です。
北貝塚は「環状」になっていますね。
それが、現在どういう姿になっているかというと、
こちら、です。
「どこが貝塚なんだ?」って思いますよね?
人が歩いているところも貝塚ですし、
その向こうに小高く盛りあがっているところも貝塚です。
いや、さらに言えば、自分の足下も貝塚です。
足下を写した写真がこちらです。
この白いのが2千年以上前の貝殻です。
そして、ここを掘った断面がこちらです。
数千年間に積み上げられた貝殻です。
アサリもハマグリも今より大きくて、おいしそうです。
当時の竪穴住居跡と貝塚の断面が、
両方同時に見えるところもありました。
住居跡にあちこちあいている穴は、柱の穴と「貯蔵穴」です。
この加曽利貝塚には、だいたい縄文中期から晩期にかけて、
およそ5千年間にわたって、人が住んでいたそうです。
この期間の長さって想像できますか?
江戸時代20個分。
徳川将軍なら300代分ってことです。
あんぐりしてしまうほどの時間です。
ところで、この記事のうち、入試に出る部分ってどこなんでしょうね?
やっぱり何が出るってわからないものだと思いませんか。