予備校講師にとって2月、3月はオフシーズンです。
僕の場合は、この間に相当量の入試問題を検証したり、
原稿を書いたりしているのですが、
今年はわりとたくさん本を読みました。
今まで、入試問題から得た歴史知識ばかりで
頭の中が埋め尽くされていたのを、書物で補強した感じです。
近現代の政治家の一生をつづった本だと、
「へーえ、こういう性格だったのか」と思うことがしばしばです。
歴史の流れは一つかもしれませんが、
それぞれの政治家がそこにどう関わったか、となると、
その人の数だけストーリーがあるわけです。
それにしても、こういう歴史本を読んでいると、
「年代・内閣・主要なできごとの骨組み」の重要性を強く感じます。
骨組みが頭にすぐ浮かばないと、いくら文章を読んでいても、
字面だけ追ってるだけになってしまうからです。
ちょっと失礼な言い方ですが、歴史好きの人の中に、
大きな骨組みを意識しながら歴史本を読んでいるという人は、
どれほどいるのでしょうか?
実は、その時その時の小さなストーリーを読んで愉しんでいるだけ、
って人も多いような気がするのです。
僕自身で言えば、世界史を読む時にそうなりがちです。
ええ、この年齢だと新しい用語はなかなか習得できません。
類似するカタカナ用語を覚えるのがひと苦労なんです。
ついついビジュアルに走ってしまい、
遺跡や古城の写真の本に手が伸びがちです。
なぜだか城に惹かれてしまうんですね。
話がそれました。
もちろん受験日本史では、この骨組みが非常に重要です。
趣味で歴史をやるのとは大違いなので、
単純に歴史の本を読めばいいなどと思っている人は大間違いです。
きちんと受験日本史に焦点をあてた学習をしてください。