合格へのルートを多く確保しておこうとして、
指定校推薦を狙っている人がいます。
狙うこと自体は良いと思うのですが、
正しく状況を把握していない人もいて心配になります。
一般受験のための勉強と指定校推薦のための勉強は、
重ならない部分が多いってことはわかっているでしょうか?
このため、どっちつかずの勉強をしていると、
最悪、両方で失敗するという事態に陥ります。
推薦ねらいの人は、これが納得できるでしょうか?
英語や国語はともかく、日本史の場合、
予備校と学校では進度が違いますし、
学校の定期テストと一般入試の問題では、
質が違うこともしばしばです。
早稲田並みのハイレベル問題が、
学校の定期テストで出題されるなんてことありませんよね?
というわけで、一般受験と指定校推薦の二股は、
合格のチャンスが増えるというよりは、
少なくとも1.5倍は苦しむということなのです。
同じことは9月入試やAO入試を受験する人にも言えることですね。
ところで、昨年度の河合塾の現役生に、
激戦を勝ち抜いて早稲田の指定校推薦枠をもぎ取った人がいます。
そのFさんからのメッセージを紹介します。
<Fさん>
入試問題の分析を緻密に行い、どのように出題されるかなど細かく指導してくださった先生の授業のおかげで、無駄なく効率良く受験日本史を学ぶことができました。一秒も聞きもらさず、必死にメモをとり吸収することは初め大変でしたが、先生のおっしゃる勉強法(しゃべり勉強など)を参考にすることで夏の全統模試では偏差値80をこえることができ、また効率よく日本史を学べたため、英語にも多くの時間をさくことができました。ぼろぼろになった40面ノートは私の受験生活における宝物です。私は指定校推薦で合格することが決まりましたが、同じ成績の希望者が集まったために、選抜方法として行われた大手予備校の模試では日本史でほぼ満点をとることができ、偏差値において日本史のおかげでリードすることができたため、40面ノートのおかげで合格できたといっても過言ではないです。ありがとうございました。
一般受験対策が指定校推薦の選抜に役立つとは、
思わぬ効果で、驚きかつ笑える話でした。
確かに予備校での授業中の彼女の様子はよく覚えています。
授業をよく聴き取っていて、メモを取っていました。
こういう‘ぬかりない人’は最難関大学に合格して当然ですね。
たぶん一般受験でも合格したのでしょう。