すでにしゃべり勉強をしていた人

ワセヨビにズームインDVDというシステムがあります。
生授業ではなくDVDで受講するもので、僕が出講しない校舎でも、
講義映像を受講している人たちがいるのです。
生授業の迫力には欠けますが、聴きそびれても戻れるのはもちろん、
一時停止ボタンを何度も押しながら受講できるので、
板書をいきなり清書できるなんて利点もあります。
もちろん最大の長所は、
中途入会でも初回の授業から受講できるところです。
「6月まで部活があって予備校に通えなかった(涙)」
なんて人には最適なシステムです。

さて、今日はそのズームインDVD受講生からの質問を紹介します。

<Aさん>
初めまして。ワセヨビ勝田台校でDVDとらせていただいてます。ライブ授業より1週間くらい遅れてですが、毎週楽しみに受けてます。私は高1のときの学校の授業は世界史だったんですが、テスト勉強するときに、書くのがめんどくさくて【しゃべり勉強】してました。その時はただめんどくて、しゃべってみよう!的な感じだったので、石黒先生の話を聞いて、【しゃべり勉強】っていい勉強方法だったのか!って驚きました。確かに、その学校のテストでは平均50とかのなかで常に90点台でした。もちろん今もやってます。そして。結構前の話のことで1つ質問なんですが、目代と受領の違いって何ですか?どちらも遙任国司の代わりに行く人だと思ったのですが。守や介に限ったのが受領ですか?

<石黒>
しゃべり勉強は無意識にやっている人もけっこういるようですね。
すでに取り入れている人は、
どういう部分をしゃべると効率的なのかがわかっていると思いますので、
ぜひ生かしてください。
目代と受領については、勘違いしているようです。
目代は国司のかわりに任国に派遣される、国司の私的な部下です。
ちなみにその国司は、任国に赴かない国司=遙任国司、と呼ばれます。
一方、受領は任国に赴任する国司のうちの、最上級の国司のことです。
国司の最上級といえば守ですが、
守が赴任しない場合は、その下の介が受領と呼ばれることになります。

通年授業では、入試データにもとづいて用語を説明していますが、
それをいかに短時間で習得できるかで受験の勝敗が決まります。
時間がかかりすぎると、
他教科の学習時間が取れずに撃沈するわけです。
第一志望がMARCH未満の大学の人へのアドバイスなら、
「とにかくなんでもいいから覚えるべし!」で良いのかもしれません。
それこそ一問一答をひたすらやる……というわけです。
しかし、MARCH以上を第一志望に考えるならそうはいきません。
「何を」覚えるか、「何で」覚えるか、にもこだわりたいし、
それを「何時間で」覚えるか、も重要なのです。
そういえば以前、自分の趣味(遊び)の時間を確保するために、
受験勉強の時間をできるだけ縮めていた高卒生・現役生がいました。
二人とも早稲田政経に行きました。
本当にデキル人たちは、作業の処理速度が違うのです。
ため息が出てしまう話ですね。
ときどき、
「今は英語中心に勉強していて、
 日本史は流れだけつかむようにしています」
なんて言っている人がいますが、
2カ年計画の受験生なのでしょうか。
私大文系ならたった3教科ですむのですから、
普通に全教科同時学習をしてください。
厳しさが実感できていない人には「日本史道場」をお勧めします。