スリルに満ちた前穂北尾根

ゴールデンウィークに北アルプスに行ってきました。前穂高岳北尾根という一般の地図には載っていない道(バリエーションルート)を登るツアーです。ゴールデンウィークの前半の北アルプスは天候も悪く、遭難事故が多発していましたが、僕が登った最終日は絶好の快晴でした。今日はその顛末を紹介します。受験にはまったく関係ない内容です。

朝日を浴びる穂高連峰
朝日を浴びる穂高連峰。


5・6のコルから撮影しました。最後にあらわれるのが5峰です。これを越えて4・3・2峰を登り、前穂高岳をめざすのが北尾根です。

遠くに富士山
遠くに富士山が見えます。

先行するガイドの三浦さん
先行するのは超ベテランガイドの三浦さん。

槍ヶ岳
左寄りの尖っているのは槍ヶ岳。

4峰
4峰。まん中の尾根沿いに踏み跡があるのがわかるでしょうか。これを登ります。

岩と雪のミックスをアイゼンつけて登るというのは、非常に緊張を強いられるものでした。アイゼンの2本の前爪を、岩のごくわずかな突起にひっかけて上り下りしなきゃいけなかったりします。例年ならこの時期の雪はしっかりしているのに、今年は雪が少ない上にだいぶ溶けていてグサグサ状態でした。それでよけいに歩きにくくなっていたのです。

歩いてきた北尾根
振り返って歩いてきたところを撮りました。左下の赤茶色は山小屋です。

後ろからきたパーティー
後ろから同じルートを歩いてきた2人組みのパーティー。途中からいなくなってしまいました。下山ルートを間違えてなければ良いのですが。

前穂高岳山頂
前穂高岳の広い山頂。

ハードだったのは登りだけではありません。上高地に向かう一般道(夏道)は雪で通れないため、道なき道を進みました。なかでも奥明神沢の雪渓は斜度がキツいので、四つんばいになって後ろ向きに降ることもしばしばでした。そこにさらなる恐怖が襲います。落石です。直径40cmほどの石が、僕たちの横を回転しながらヒューっとすっ飛んでいきました。あんなのが当たったら、いくらヘルメットがあっても即死です。


奥明神沢の雪渓。急角度ぶりがわかるでしょうか。すでに結構降ったところで撮りましたが、まだ相当長いです。雪渓のゴールの岳沢小屋が見えていません(汗)。

いやはや全編気が抜けない山行でした。