香川県の元でるとこユーザーからのアドバイス

ようやく授業が軌道に乗り始めました。河合塾の春期講習は、残念ながら藤沢はなくなってしまいましたが(20年の講師人生で初めてのことです)、南浦和は計画停電をうまくかわせたので4日間とも実施できそうです。そして、ワセヨビの現役向け通年授業も2週目が終わりました。今後も計画停電に振り回されそうですが、周りがどうであれ自分の学習は着実に進めるべきでしょう。「津波てんでんこ」ですよ。これ、今回の大震災の中で、唯一気に入った言葉です。
「津波が来たら、てんでばらばらに、各自逃げること!」って、他人への優しさが欠けているようにみえて、どこか仲間を信じてるようなところもあると思いませんか? 津波にのみこまれた学校にいた生徒が、みごと全員逃げのびたって話は、胸が熱くなります。でもちょっと笑えるのがいいんです。

話がそれました。
そんなわけで地震・津波・原発と、大ピンチを3つも目の当たりにした今年の受験生なら、より万全な備えをしますよね? いや、しなかったら何も学んでないことになりますよ。甘い考えは捨て、受験の厳しさを正しく受けとめてほしいと思います。

さて今日は、一昨年に香川からでるとこ教材を使って、同志社大学に進学したI君からのメッセージを紹介します。教材だけのおつきあいだったので、お会いしたこともない方です。「どうもblogに掲載された記事の子が僕の1浪時の二の舞を歩みかねないので、見るに見兼ねてメールさせて頂いた次第です(笑)」とメールをくださいました。

<Iさん>
僕が2浪になったのは、完全に自分の能力を過信していたのと、甘く見ていたからです。とにかく受験において、一番の敵は自分でした。

現役、1浪時代は、高校が中国四国の公立でもトップの学校だったこともあり、自分は選ばれた人間、自分はすこしやれば出来るんだと、天狗になっていました。恥ずかしい話です(^^;)高くなった鼻を折られたのが、1浪時代に今通っている大学に落ちた事です。京大を第一志望にしていた僕は(この前提がまず可笑しかったのですが)私立なんて楽に受かるものだと思っていたからです。故に、センター利用も行わず、結果2浪に至ります。今思えば、1浪時代は、勉強に対しても中途半端で、将来何がやりたいのかもハッキリせず、息を抜くときにスイッチを切り替えることも出来ていなかったように思います。1浪時代の僕から得て欲しい教訓は、受験は甘くない。自分を追いつめられるかどうかが勝負であるということです。それと、上位私立は過去問をしっかりやらなければならないということ。これは2浪時代に石黒先生のblogを拝見して気付かされた事実なのですが・・・(;´∀`)身の回りにゲームや漫画など、自分に甘い誘惑を見せるものは置かないということ、夜更かしはしないということですw当たり前ですがw

そして何より、変な過信はしない、驕りを見せるなということです。例えば、模試で成績が1回良かったからと言って(特に夏頃)、それは浪人しているからであり、決して自分の力だけではないということを認識しておいて欲しい。自分に厳しく、人に甘く。それが、受験の鉄則です。

2浪時代の話になります。この頃になると、僕は自分を客観的に見つめる事が出来るようになりました。そのおかげで、自分が常に追い詰められた状態であること、周りの受験生は自分より出来るということを常に頭の隅において勉強できるようになれました。自分を見つめると言う事で、志望校もハッキリしました。(本当の志望校と言うのは、学歴を意識しながらも自分が何を勉強したいかということだと最近とみに思います。)自分が疲れた時のスイッチの切り替えもスムーズに行えるようになりますしね。(それでも精神的負担は半端なかったのか(笑)、うつ病になりそうになったり、関西学院大学入試当日~同志社大学受験終了まで38、9度の熱が襲いかかる不幸はありましたが(笑))

2浪時代の僕の得た経験は、上記の精神面に加え、過去問の重要さです。その大学が求めている受験生を色濃く写し出す鏡とも言えましょう。私立大学は特に過去問を大事にしてほしいと思います。勿論、英語で言うなれば単語や基本的な文法程度は抑えておかなければいけませんが。そして、その過去問を見て対策を練りひたすらやりまくるのが、合格への一番の近道と言えます。

対策の負担を軽減してくれるのが、先生のでるとこ教材!(セールスみたいですね(笑))本当に精査され、本当に洗練されたテキスト。英語や国語、数学も恐らくある程度の傾向はあると思うのですが、日本史という教科は、大学の特色が強く出る教科です。そして、文系において最も努力を数字に変化させてくれる教科。努力すれば失敗という二文字から一番縁遠い存在、それが日本史(社会科)です。僕が一番お世話になったのは、文化史でした。初めは、「文化史なんて出ないし、後でいいや」と思っていたのですが、それは大きな間違いです。文化史こそ日本史において一番差のつく分野であり、最も努力し甲斐のある部分!覚える量も多く、みな敬遠しがちだと思うのです。そこを武器にしてくれたのが、先生のとことん文化史でした。僕のやった方法は、先生の推奨する方法とは違いましたが、一応記しておこうと思います。(石黒先生ごめんなさい!)

授業を見る、コピーしたノートに書き込む。授業が終われば、ノートの単語を、自分が授業するように暗唱していました。(例えば、Aが出来たのはこういう背景があったからで~という風に)後、やり終えたノートも同様にしてましたね。1日目は1枚しかないノートの復習が、終わる頃には多くなって、夕食後やり始めて、2時ぐらいまでかかったのを覚えていますwこれを全授業が終わるまで2週間程度だったと思います。勿論英語、国語の勉強は最低限こなしましたが、この期間は日本史中心に勉強を進めました。授業を見終えたら、今度は、最後の授業側からノートの暗唱枚数を増やしていきました。そのノート1枚を頭に鮮明に思い浮かべるまで、見ては暗唱し、見ては暗唱し。これで1ヶ月ぐらい文化史漬けです。(笑)

勿論、通史の勉強も最低限欠かさずやります。この1ヶ月が終わる頃には、ノートの復習・暗唱も速くなり、1、2時間ぐらいでノートを暗唱できるようになりました。そしたら、もう文化史は自分のモノです!後は、定期的にノートの暗唱や、苦手な部分を先生の映像つきで確認するなどの手法を使いました。

受験は時間との勝負です。だからこそ、効率が必要。2週間ほど、文化史や外交史、英語であれば単語、文法など苦手な部分を補強する期間を設けてひたすらやり込むのは良いと思います。最小限の時間で得点に繋がるからです。ただ、そこで満足しては絶対にだめです。その2週間を無駄にしない、その後の定期的な復習。これがあっての2週間になりますから。

受験というのは、ここまでしても運と言うどうしようもない要素が働く事があります。だけど、落ちた事を「運が悪かった」と言い訳するのは、努力していないことと同義。運に見放されないよう、1%でも確率を高めていくのが努力!努力をした者には、運が味方します。例え、それが第二志望であっても。自分が死ぬほど努力したという結果だけは、自分を裏切りません。そして、その努力はきっとあなたを支えてくれる力になると思います。それが、2浪し、当時の第二志望に進学した人間の言葉です。そんな奴の言葉信用出来るか!とお思いになる方もいらっしゃるでしょうが(笑)