ケータイで一問一答

予備校講師の多くは時間給で働いています。
といっても給与の対象となるのは、
校舎にいる時間ではなく、教壇に立っている時間だけですが。
基本的に時給アルバイトと変わりないわけですね。
だからこそ体力に自信がある講師は、
朝から晩まで授業をびっしり詰め込みます。
(もちろん予備校から依頼があるのが大前提の話ですよ)
ここまでは普通のアルバイトと同じです。
異なるのはここからです。
授業などの時間報酬の仕事の合間に、
原稿執筆などの依頼が舞い込んでくるのです。
こちらは1本仕上げていくらという成果報酬の仕事なんですよ。
これが多くなってくると、
一日24時間という枠がもどかしくてしょうがなくなります。
たった5分の時間でも寸暇を惜しんで原稿を書くようになります。
電車の中で立ったままノートパソコンを開いているのは、
世間的にはちょっとオカシイヒトですよね?

でもこれ、受験生にも同じことが言えると思いませんか?
大学受験というのは、
「同じ時間内にどれだけ意味のある学習ができるか」
という戦いです。
しかし、上記のレベルまで‘時間’が貴重だととらえている人は、
なかなかいないのではないでしょうか。
入試が近づけば、さすがに焦る人が増えるんですけどね。

というわけで、勉強法について質問と回答を紹介します。

<Sさん>
(前略)勉強方法なんですけど
(1)ノートの清書[授業が終わったらすぐに]
(2)ノート覚える
(3)友達どうしでノートの載ってることを問題にして出し合う。
という完全にノートしかやってません。これを見てすぐにこれをやったほうがいい、直したほうがいいなどの意見がありましたら教えて下さい。あと(3)のことでメールで問題を出し合う一問一答みたいなものやったらいいんでわないかと今日ふと考えつきました。これについてなにか問題があったら教えて下さい。質問ばっかですいません。

<石黒>
友達と問題を出し合うことは、
本気で集中して行う「勉強」に対して効率が悪すぎるので、
「勉強」とは言わない方がいいと思います。
遊びというか、コミュニケーションの一つととらえるべきですね。
メールも同様です。
むしろ直接会話ではなく手で打つわけですから、
もっと時間がかかる遊びです。
そうした暇があるのは、
相当英語や国語ができる人だけなんじゃないでしょうか。
受験でもっとも大切なことは、
効率の良さとモチベーションの維持です。