早くも差がつく、第1講

河合塾の通年授業が始まりました。
ここは春期講習で日本史を4日間やったので、
それに出ていた人は授業をいかに聴き取る必要があるかを、
わかっていたかと思います。
実際、最初から高い集中度で、
授業を聴き取っていた人が結構いました。
しかし、一方で初めて僕の授業を受けた人もたくさんいたのです。
その人たちはどんな感想を持ったでしょう?
講義の速さや情報量の多さに驚く顔も見えました。
できるだけ早い段階で、
授業を聴き取ることの重要さに気づいてくださいね。
板書したことだけでなく、話した内容まで吸い取ってほしいのです。

授業後にある生徒が
「ノートの単語で、覚えるものと覚えなくていいものは、
 どう区別すればいいんですか?」
と質問に来ました。
志望校を聞いてみると早稲田商学部だと言うのです。
それなら即答です。
「全部覚えてください」
早稲田の正誤問題を推測で解けるようにするためには、
ノートはもちろんのこと、授業中にできるだけメモして、
いわゆる‘行間’を理解している必要があります。
ノートを覚えるのは当然です。
チェックペン勉強レベルだと壁にぶち当たりますよ。

ところで、「聴きそびれたら教科書や用語集を読めばいいや」
と思っている人がいるかもしれませんね。
そういう人には、実際にハイレベルな入試問題を解いてもらって、
それで太刀打ちできるか試してみてほしいと思います。
もっとも、飲み込みの悪い人だと、
自分がなぜ正解できないかもわからない可能性がありますが。
そうなると、合格まではだいぶ遠回りをすることになるでしょう。
残念ながらそういう人も結構います。

ちなみに授業で各用語をどう説明したか、何がポイントなのかは、
自分でしゃべってチェックすると確実です。
これはチェックだけでなく、コトバを口にすることで、
本当に自分のモノにしてしまおうという学習法です。
文字を眼にしているだけでは、
まだそのコトバは他人が使ったものを見ているだけの段階なのです。
実際に自分で使ってみて初めて、そのコトバを手中にできるのです。
人にモノを教えると、自分が賢くなるってよく言いますよね?

さて、覚えたらさっそく問題集に取り組んでください。
僕がお勧めしているものは、
前近代の標準レベルの問題集である『日本史事始』と、
文化史を含む全時代の史料問題集の『どこでも史料問題』です。
ワセヨビの人は予備校で配布されるテキストと、
内容が重複しているのでご注意ください。

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