先日、ワセヨビの東京校で新婦人協会の説明をしていた時に、
治安警察法の出題パターンの話になったんです。
社会運動を弾圧する法律として問われることが多いですが、
新婦人協会が改正を求めた法律として問われることも結構あるんです。
だから、そこは分けて出題率を調べているんだと……。
そうしたらポカーンとした顔がいくつかあったので驚いて、
「もちろん、出され方によってデータは分けてますよ!」
って言ったんですよ。
そりゃそうでしょう。
同じ用語でも、問題の出され方で解けないこともありますから。
たとえば徳川家康についてだったら、
大学受験ではどこまで知っておくべきでしょうか?
「江戸幕府を開いた人」だけですか?
まさかそんなことありませんよね?
「織田信雄とともに小牧・長久手の戦いで、豊臣秀吉と戦った人」
という情報も必要でしょう。
たとえば、1995年の龍谷大学ではこんな問題も出されました。
問 1542年に生まれて1616年に没した人は誰か。
選択問題でしたが、答えは徳川家康です。
ちなみに、この問題ではさらに2人も同じように問われていましたよ。
世の中には、
それなりに入試問題を分析している人がいるかもしれませんが、
単純に歴史用語ごとの出題頻度を調べるだけでは意味がないのです。
用語集の教科書掲載頻度の数字が役に立たないことは、
言うまでもありません。
こんなことを言ったらさらにポカーンとされてしまったわけですが、
すみません、こういうことはきちんとやりたいタイプなんです。
というわけで、昨年いただいていた質問メールを1通紹介します。
<Mさん>
『読むだけ日本史(近現代)』で赤字の【木戸孝允】が『受験生が本当に欲しかった』ではDランクになっているのですが、どちらに合わせるべきなのでしょうか?ノート作成の時にCランクとDランクの間で色分けしてるので、教えて頂けると嬉しいです。
<石黒>
出題率というのは、非常に厳密に分析していますので、
どういう出され方だったかで、ランクは異なります。
たとえば、伊藤博文は25種類の出題パターンに分けていて、
それぞれランクが異なるわけです。
木戸孝允は8種類に分けてあります。