東大受験、脅威の勉強法(2)

★速報! MDプレーヤーをお持ちでない方にお知らせです。
5月17日から『聴くだけ日本史』はMDからCDに変わります。
(パソコンでごらんの方はこちらからどうぞ。)

昨日のエントリーを最後まで読まれた方は、
たぶん、あんぐりしてしまったことでしょう?
僕が彼女からのメールを読んだ時は、もっと唖然としたんですよ。
何しろ、まだこれで3分の1なんですから。
要するに、勉強法をこんなにもたくさん書けてしまう人なんですよ。
タイピングが速いのでしょうか……?
だとしてもすごいです。物書きになれますよ。
こういう文章能力の高さも、受験では問われています。
たとえ、受験する大学の試験科目に小論文がなくても、
文章の読み書き能力が高くなければ、
参考書や問題文などを読んでもポイントをつかみそびれるし、
長い文章がきちんと書けなければ、
全体を把握する能力が低いということにもなります。
日本史を勉強する際に、大きな流れをつかむ必要があることは、
言うまでもありません。
受験勉強の中で、英語も国語も日本史も、
どれも伸ばしてもらいたいものです。
ちなみに、高校2年生でこれを読んでいる人がいたら、
「今のうちに大学受験というものの全体像をつかんでください」
と言いたいです。
そこがわからないと、要領よく点数を高めることはできないんです。

さて、今日は数学・理科・社会編です。どうぞ。


【数学】
数学は、家庭教師の先生に見て頂いていたのですが、とにかく基礎を大切にすることを目標にしました。
勿論、難しい問題にも沢山触れましたが、基礎・標準レベルの問題を確実に得点することの方が大切です。
文系の場合、ものすごく難しい問題はそんなに出ないものです。
一橋などは超難問も出ますが、そんな問題超天才に解かせておけば構いません。
殆どの文系の人は数学は失点源なので、基礎・標準レベルを確実に解けるだけで強みになるのです。
そんな私なので、たいした事はやっていませんが、以下の勉強を致しました。

・スタンダード数学I、A、II、B(数研出版)
高校で使用していたものを引き続き使用しました。分厚いチャート式に挫折した私は、夏までにこれを完璧にすることを当初の目的にしました。
4月の時点で発覚していた苦手分野を中心に一つ一つ完璧にしていき、その後も「あ、数列忘れてる」とか、「やばい、ベクトルわかんなくなりそう...」などといったときはこの問題集を再度見直しました。

・文系数学の良問プラチカ (河合塾)
夏休みにこなしました。
標準程度の良問が詰まっています。問題の横に大学名が書いてあるのでやる気も出ます(笑)
大体この問題集の問題ができれば、文系数学はどこの問題でも大丈夫だと思います。

・解法の探求I、新数学演習(ともに東京出版)
理系向けの問題集ですが、9月から12月の間必要な分野のみ解きました。
解法の探求はまだしも、新数学演習はものすごく難しいのに解説が小さく、解説を理解するのに一苦労でした。
数学を完成した人がさらに応用力をつけるための問題が多いので、あくまでも“出来る範囲”で問題に挑みました。
余程の暇人か数学オタクでない限り、全てを解くのはやめた方がいいと思いますし、数学が得意でない場合は、こんな難問に触れるくらいなら標準問題に触れるべきです。

・マーク模試過去問(駿台、Z会)
センターより若干むずかしめの問題が多いこれらの問題集には、12月中に取り組みました。
Z会は「センター向け」とうたっているくせにありえなく難しいのですが、これをやり遂げたあとにセンター本試験の問題を解くと、かなり余裕で解けるようになります。自信をつけたい方にオススメです。

・センター過去問
直前期に5年分解きました。
センターの難易度を体感できるので、最後の詰めはやはり本当に試験で使われた問題を解くべきだと改めて実感しました。

本当はセンター後に、東大の過去問10年分を解く予定でしたが、出願校変更の為に解きませんでした。
ただ、上記の勉強をやっただけで、センターはまあまあでしたし、後で解いてみた私立の数学もかなり得点できました。
なので、入試に必要な力は身についたと思います。
むしろ、応用問題系はもう少し減らし、他科目にその時間を回すべきでした。
余裕がある一部の天才を除き、数学は基礎・標準に絞る方が無難かもしれません。

【日本史】
石黒先生の授業を受けておらず、しかも頭の悪い私は、日本史に関しては本当に要領が悪く、6月くらいまではまさに迷走していました。
そんな私なので、大した勉強はしていません。どうぞあざ笑ってやってください。

・河合塾高校グリーンコース「東大日本史」予習、復習
ノートを作らずテキストに書き込む形の授業だったので、予習の段階で授業内容がある程度予測可能でした。なので、出来る限り予習の段階でテキストの内容を把握し、わからない部分にしるしをつけておきました。
予習は、該当時代の教科書を読む→該当時代の歴史漫画を読む→テキストの内容を覚えつつ、疑問点を教科書や参考書で調べていくといった流れで一学期は行い、近現代の予習は夏休み中に済んでいたので、二学期はいきなりテキストの内容暗記に入りました。
「40面ノート」など覚えるべきものを授業で提示してもらえるならば、それを提示してもらってから復習でしっかり覚えたかったのですが、頻出単語よりも流れの把握が大切な国立二次向け授業だったので、泣く泣く予習中心の勉強に切り替えました。
こんなことを言うと日本史のエキスパートの皆様に怒られそうですが、国立二次のみを考えれば予習中心の勉強は良かったと思っています。
予習で授業で扱う語句を完璧にした上で、流れの中での疑問点を見つけて授業に臨むことで、先生が授業中におっしゃる国立二次に必要な視点をスムーズに移行できました。
また、授業では毎回論述の添削があったので、その準備もしていました。
復習は、テキストの知識や流れの確認と共に、該当時代の史料を第一学習社の分厚い史料集で確認、何度か音読して音ごと身体に染み込ませてしまいました。

・実況中継
途中で飽きてやめました(笑)

・読むだけ日本史
授業の進度を無視して読み進めました。覚えるべきことがはっきりしているだけでなく、歴史の流れをつかめて論述にそのまま使える表現がてんこ盛りだったので、家では何度も音読して、表現を身体に染み込ませました。
電車や学校で用語取得→家で音読といった感じです。
夏期に行った近現代の予習もこれが中心でした。

・受験生が本当に欲しかった問題集
近現代の授業の予習を行う際に用いました。
読むだけ日本史で基礎定着→この問題集で現実を知るといった使い方をしました。ある程度現実を知った状態で二学期に臨めたのは、この参考書があってのことです!

・過去問
東大論述の問題はレギュラー授業や講習で腐るほど扱っていたので、過去問は敢えて解かず、過去問演習は主に私大のものを解きました。
早稲田を中心に、その時に行きたい大学の習った範囲の問題をチョイスして解いていきました。
だいたい6月くらいからはじめたはずです。

・センター向け正誤問題集と過去問たくさん
直前期は主に各社から出てくるセンター向けの正誤問題集や過去問をやり倒しました。
同じ問題が出るのを期待するというよりは、センターに必要な着眼点を私が持てているかの再確認といった感じです。

日本史は、かなり回り道をしているので確実に効率も悪いですし、石黒先生や石黒チルドレンの皆さんには絞め殺されるようなバカな真似をしていたと思います。
実況中継を真面目にやっていたなんて、今考えると頭が悪すぎです。
その間に他科目をやっていれば...と反省しています。

【地理】
知識が大して必要ない東大二次でしか使用しないつもりだったのでかなり適当です。

・山岡の地理B教室(東進)
実況中継の劣化版のようなものですが、基本が充実していたので愛用しました。ただ、これだけだと明らかに知識不足なので、地理Bハンドブック(東進)や資料集などを百科事典感覚で使いました。

・東進『論述地理』
衛星授業だったので、夏に一気に見ました。問題の解説講義なので、問題演習用に用いました。

・東大過去問
夏の終わりごろに5年分解きました

...今気付きましたが、でるとこサイトをご覧になる方で地理使う方はいらっしゃいませんね。
差し出がましい真似をしてしまい申し訳ありません!!

【政治経済】
センターだけの科目だったので、殆ど無勉状態でした...。

・東進「センター試験対策政治経済」
通年授業のものを、夏休み、冬休みにまとめて見ました。
入試の実情に基づいていない授業でしたが、流れや理屈を把握するために軽い気持ちで眺めました(笑)

・政経ハンドブック(東進)
上記の授業に比べ、これはなかなかよかったです。
センターだけでなく私大に必要な用語もある程度手に入りそうです。

・センター過去問
5年分やりましたが、明らかに演習不足です。

センターでは政経はあまり点が伸びず、自分の演習不足を実感いたしました。
もっと正誤問題集なり、過去問なり、沢山の問題に触れるべきだったと思います。
公民は特にケアレスミスをしやすい選択肢が多いです。
「単語覚えてるし~」なんて調子に乗らないで、しっかり直前期はセンター対策に勤しむべきだと反省しています。

【物理I】
暗記嫌いで地学に挫折したのが夏の終わり。そこからはじめたのが物理でした。
一度コツを掴めば忘れるまでは大丈夫な科目なので、勉強量はかなり少なかったです。大してコメントをすることもないので、コメントを省かせていただきます。

・物理をはじめからていねいに(東進)
・攻略! センター物理I(旺文社)
・センター過去問

学習指導要領変更のため、すべての過去問を解けるわけではありませんが、河合の黒本などではきちんと過去に出題された問題の中で現在のセンターの範囲の問題をまとめてあります。基礎をしっかり身に付けてからは、とにかく問題を解くしかありません。ひたすら解きました。
その結果、センターはまあまあな点は取れました。