東大受験、脅威の勉強法(3)

「聴くだけ日本史」CD版発売しました!

全統マーク模試の結果を聞いたところ、
「履修範囲内では1問ミスでした」という人が何人かいました。
でも、マーク模試は簡単な問題だったので、
ゆくゆくは余裕で満点を取れるようになってください。
ちなみに、
あくまでもセンターレベルの問題が解けただけのことなので、
早稲田入試にはあまり関係ありません。
油断することないようにお願いします。

さて、一昨日から続いているSさんの脅威の勉強法、
いや脅威の勉強量って感じですか。
これは、実はもうだいぶ前にいただいていたのです。
しかし、derutokoスタッフが、
「これ、読んだら卒倒しちゃう人が出ますよ」
などと言うものだから、公開するのをためらっていたんですよ。
でも、もうそろそろいいかと思って紹介しているわけです。
もし、Yahoo!検索とかでこのエントリーにたどりついて、
いきなりここから読んだ人がいたらごめんなさい。

そして、第三弾を紹介する前に僕の感想を書きます。
こんなにやったSさんですが、センター試験で失敗したために、
第一志望の東大はあきらめたんです。
「えーっ!? マジ!?」って感じなんですが、
国公立の受験校を千葉大に変え、早稲田対策に専念したんだそうです。
「それで大隈記念を2発出せた」とのことでした。
いやあ、「それで」って簡単に出せるモノじゃないんですけどねえ。
この後を読んでもらえばわかるんですが、
上智や慶應の受験も捨ててるところなども、潔い判断ですね。
自分がほしいものが何かを選べる力って必要だと思います。

というわけで、最後は全体編です。


《全体》
全ての科目に共通して言えるのが、国立志願者の場合、大切なのはセンターを舐めないということです。
センターはどんな私立の問題とも国立の問題とも違います。
きちんと基礎力をつけた上で、直前期には出来る限りセンター過去問に触れ、センターの問題で求められることを把握していかないと、思わぬ大失態を招く恐れがあります。私もセンターの怖さは、今回いやというほど実感しました。

また、科目ややるべきことが多い国立・私立併願者は、早めに国立・私立両方の過去問に触れ、現実を知った上で作戦を立てると有利です。
完璧を目指すのも大事ですが、ある程度「捨てる勇気」を持たないといけないと思います。
正しい優先順位を決めて、学習をこなしていかないと、両方とも中途半端な結果になってしまいそうです。
たとえば私の場合、数学で難問に触れすぎたり、日本史で実況中継を使ったりしていた時間が勿体無かったです。
この時間を、センターの国語・政経の対策など他の必要なことに回していれば、と思います。
また、捨てるのは科目ごとの勉強だけではありません。
「早稲田にも慶應にも上智にも行きたい!」と初期の私は思っていましたが、慶應、上智は諦めました。
問題形式もかなり違うこの三校、この中で一番行きたい早稲田に確実に受かりたかったので、慶應、上智の対策は無理だと考えたのです。
この策は、自分で言うのも微妙ですが、まあ成功だったと思います。
勿論、とても優秀な方や、ものすごく要領の良い方、どうしても学部にこだわりがある上浪人は出来ないので色々な大学を受けねばならない...などの事情のある方ならば構いませんが、
そうでないならば、国立に最難関私立沢山なんて厳しい真似は諦めてある程度現実を見据えた併願校選びをすることをお奨めいたします。

あと、講習の講座は、必要なものをしっかり吟味して取りましょう。
予算や日程の関係があるので難しいとは思いますが、出来る限り自分に必要なものを選んでいくことが重要です。
ちなみに私の場合は講習を取るにあたり、以下の目標を立てました。
・夏期講習
英語・・・長文を中心に総合力をつけよう!
国語...東大入試ってどんな力が必要なんだろう??ていうか現代文って何やればいいの??
数学...標準問題の徹底
日本史...私立、国立両方で何が求められているのかを知ろう!
物理...とりあえず受験物理にすんなり入っていきたいな☆
政経...受講せず。(東進の通年授業を集中的に受講)
地理...受講せず。(東進の通年授業を集中的に受講)
・冬期講習
英語...国立対策を徹底!
国語...国立の勉強ばっかりやってたし併願私立の対策は確実にやらないと!
数学...問題演習に集中したいので受講せず
日本史...国立対策を徹底!
物理...センター対策をしっかりやろう!
政経...東進の授業の的外れさに感動。センター対策をしっかりやろう!
地理...受講せず

このような感じで目標を立てました。
また、センター対策系の講座は、英語国語日本史は冬期に一日完結のものを、学習が遅れていた物理政経は冬期に5日間テストゼミ形式でみっちりやるものを取ったあと、直前講習でもう一度確認の意味を込めて一日完結のものを受講しました。
二次や私大で用いる、ある程度学習が進んでいる科目も、センターにまっすぐ進むために一応冬期に一日完結のものでいいので受講した方がいいと思います。直前にわたわたしないで済みます。
まあ、冬期に講座をとっても国語はゴミクズのような得点だったのですが。これは私が講習以外の対策を怠ったからなので、講座のせいではありません。
効率よく学力を伸ばすために必要なことをしっかり見極めた上で、受講講座を選んでいくことは大切です。
間違っても「先生が有名だから」なんて他人に流されて、大人気講座を取り、授業前に席取りのために並びまくるなんて自殺行為はしない方がいいです。そういう他人に流されている友人で、早慶レベルに合格した人はほとんど見たことがありません。
先生が有名かどうかより、自分に必要な講座か、有名な先生の場合は本当に必要なことを教えてくださる先生なのかを吟味した上で受講を決めるべきだと思います。
ちなみに、石黒先生の授業はかなり並びましたが、そうまでしてでも受ける価値があると判断した上での受講です。
他人に流されての受講ではない、と言わせてください(笑)
有名な先生は、結構ハッタリ上手なだけだったりするので敬遠していたのですが、石黒先生は名実伴った「名講師」だと思ったので、冷房の効かない藤沢現役館の廊下で並びつづけてしまいました。

また、直前期は出来る限り家に引きこもることをお勧めします。
必要最低限の講座を受講する以外は一切外に出ない、これ最高です。
風邪も移されませんし、服装に気をつかう必要も無く、女の子の場合は化粧の時間もかかりません!
もともと自習室に執着していませんでしたので、ひたすら家に引きこもって勉強していました。
人が多い、使うために並ぶ必要がある、声を出せないという点で、直前期の自習室使用はあまりお勧めできません。
「自習室で12時間みっちりやった♪」というのもかっこいいですが、家にいると食事睡眠入浴など必要最低限のこと以外全ての時間を勉強に使えるので良いと思います。
私の場合、直前期は5時間睡眠、17時間勉強、2時間食事などといった感じで時間を使っていました。
人間、やろうと思えば何でも出来ます。
人間、極限までつらくなると、「この状態は“つらい”んじゃなくて、実は“楽しい”んだよー☆」と勘違いできるようになるらしいです。いわゆる、ランナーズハイのようなものです。
そこまでの状態になれれば怖いもの無しなので、直前期はそれくらい勉強してみるのも楽しいですよ。

以上で私の語りは終わらせていただきます。
なんだか長すぎな上に偉そうな文章になってしまって申し訳ありません。
「結局自分も浪人の癖に...」とか、「国立っていっても千葉大じゃん」などと仰る皆様の声が聞こえてきそうですが、事実、私も敗者の立場。
私の姿を反面教師にして下さって構いません。
ただ、もしも少しでも「あ、この勉強法いいじゃん」なんて思ってくださる方がいらっしゃれば更に嬉しいです。図々しいですね。

大したことを申しあげられない上、どうしようも無く長くなってしまったことをもう一度お詫び申しあげつつ、結びとさせて頂きます。
このような機会を与えて下さり、本当にありがとうございました!