どこかの大学に受かったのに浪人する人のことを、
業界では‘合格浪人’と言うんだそうです。
今日紹介する、Nさんからのメールで初めて知りました。
このNさんは、現役で早稲田に受かったもののそれを蹴り、
一橋大をめざして浪人して、ついに合格を果たしたんです!
<Nさん>
石黒先生、お久しぶりです。
06年度藤沢でレギュラー授業を、また07年度SPSで夏期講習を受講したNです。覚えていらっしゃるでしょうか(^_^;)
だいぶ遅くなってしまいましたが、受験結果報告のメールです。
なんとか後期で、一橋大学社会学部に合格できました。私大はなんとというかやっぱりというか、昨年と同じ早稲田教育・社会科学専修と、明治政経・政治(一般)に受かりました。ちなみに明治は四年間学費免除になるというあれで、試しに学費を計算して「これ現金でくれないかなー」と思いました(笑)
私は浪人した一年間で、先生が昨年の春にメールで「Nさんならプレッシャーに押しつぶされるなんてことはない気がする」とおっしゃっていたように、プレッシャーを感じたことはほとんどありませんでした。でも、前期一橋に落ちたその日から後期試験が始まるまでの二日間は、緊張や不安が一年分襲ってきました。
前述したように、私は私大は昨年と同じところしか受かっておらず、「もし後期もだめだったら、一浪してわざわざ一年前に蹴った早稲田教育に入学するという、非常にかっこわるい結果に終わってしまう…」「浪人して成長した結果が、センター突破と明治の特待だけなんて絶対嫌だ!」などと、今までにないプレッシャーを感じていました。
国立後期は、本当に心の持ちようだと思います。
私の場合は、姉や浪人して出会った予備校の友達からさんざん励まされ、元気の出し方を思い出して、私大や前期と同じような「楽しむんだ」という気持ち、また「これで本当に受験は終わりだ」と、「集大成をぶつけよう」という引き締まった気持ちで、後期試験に臨むことが出来ました。
一橋の後期を受けるような人はきっとみんな長い間勉強してきていて、そんなほかの受験生たちと私との差は、周りの人の支えに気づき、感謝できたことと、「浪人+後期まで残ってしまった」というプレッシャーに負けない太い神経を持っていたことじゃないかと思います。
ちなみに、一橋の後期試験は英語・数学・小論なので、日本史講師である石黒先生にできた恩返し(?)はセンター日本史の高得点くらいになってしまいましたが、私大については今年も40面にはお世話になりました。
藤沢には当分行く用事がないので、近日中は直接ご挨拶には伺えないかもしれませんが、
いつになっても、一度はお目にかかりたいと思っています。
そのときは、明治と早稲田の「どっちも合格だが同じ人間が浪人してどれだけ成長したか」という、なかなかない(?)入試問題を持っていきたいと思います!!(あまり変わってないかもしれません…)
報告が遅くなってすみませんでした。お体に気をつけて、今年も生徒を目覚めさせてあげてください。
<石黒>
Nさん、合格おめでとう。
連絡がないので非常に心配していましたが、よかったです。
一橋の試験直前になって、初めて緊張に襲われた
というのは、僕もびっくりしました。
よくプレッシャーに打ち勝ちましたね。
地道に努力をしていたことが、
自信につながったのではないでしょうか。
見事です。
しかし、早稲田と明治の合格はおもしろいですね。
ぜひ問題を見せてください。
このNさんは非常に「攻め」の姿勢な人で、
「なんとか現役で一橋に受かるかもしれない……」
と思わせる気配を漂わせていました。
彼女の高校は体育祭に全力を注いでしまう学校で、
それこそ夏休みも学校行きまくりなんだそうです。
しかも、部活も3年間やったんだそうで、
さすがに現役時代には早稲田止まりだったわけです。
僕は早稲田に受かったことだけでもスゴイと思いましたが、
持ち前の「攻め」の姿勢で、浪人を選んだわけです。
その後のメールで、
「テレビは我慢しないでよく見てたし、赤本も(昨年同様)慣れる程度にやったくらいです。」
と書いてくれているので、やはり要領の良さが大きいのでしょう。
本人は謙虚にも「自分は天才ではない」と言うのですが、
端から見ていると、やはり‘受かるタイプ’だったと思います。
さて、天性の勘で受験勉強を乗り切っていけない人は、
効率の良いやり方を模索しつづけるべきです。
でも、最初は、でるとこサイトやブログのアドバイスを読んで、
真似してみることから始めてみるのが良いでしょう。
自分で思いつくこともあるかもしれませんが、
大勢の先輩方が開発してきた手法を試さないなんて、
もったいなさすぎです。
とくに高卒生の方は、我流に縛られたら終わりですよ。