続・宮田さんからのアドバイス!

★夏期講習の説明は、2005年5月24日のエントリーに出ています★

以前に簡単なアドバイスをくれた宮田さんが、
続編を書いてくれました。
これこそ、本編って感じです。さっそくどうぞ。

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石黒日本史の基本はノート復元です。

記憶はアウトプットをする事によって定着します。暗記というととかくインプットに集中しがちですが、インプット⇔アウトプットを繰り返すことが大事なんです。
石黒ノートの良いところは、インプットしやすいというだけでなく、アウトプットもしやすいように作られている、という事だと思います。
しかし、疲れて何も考えたくないときもあります。私も予備校の授業の帰りは頭が飽和状態になってしまうことがよくありました。そういう時は、替え歌を鼻歌で歌うとか、ちょっとゴロを言ってみるとか、ノート復元に限らなくても良いと思います。
「今できる最善」を尽くせば、得られるものは少なくともゼロではないと思うのです。

【時間の使い方】
「喋れるときには喋る、喋らない作業は喋っちゃいけないときにやる」
というのが、現役生が時間をうまく使うコツだと思います。

・隙間時間は日本史
・静かで集中できる場所では英語

私はこの2つの原則に従ってスケジュールを組み、学校のある日は大体以下の流れで勉強を進めていきました。
(もちろん最初からこんな綺麗にはいきませんでしたが。このペースでやれるようになったのは2学期くらいです)

MDの目覚まし機能により石黒先生の声でお目覚め。(自分の苦手な部分の授業MDとかです)
そのままMDを聴きながら身支度。

●学校の授業中(50分×6コマ)
・授業MD(石黒日本史)を聴きながらノートまとめ(イヤホンが目立たないように髪を黒くして伸ばしてみたり黒いセーターを着てみたり)
・日本史問題演習(耳栓着用)
・英語の復習(長文&文法)
・英単熟語
・昼休みに古文単語

●自習室または家(16時半~21時)
・赤本(英語)
・英語の予習(長文)
・英文法(暗記)
・英単熟語(授業中だけでは覚えられないので)

●その他(移動中、食事中、体育の授業中、風呂、歯磨き中、 etc,)
・日本史ノート復元
・日本史内閣プリント

英単語を電車の中でやる、という人も多いと思いますが、私は電車の中でも日本史しかやりませんでした。それは私が「雑音があるところでは英語に集中できない人だから」です。
人によると思いますから、授業中でも電車の中でも英語できるよ、って人は隙間時間に英語をやるのも良いと思います。

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(以下の文章、受験生に伝えるべきか悩んでいます。自分がこれでうまくいったのはやはりたまたまだったのかもしれない、と思うからです。)

【赤本】
これは決して最善の策ではないということを前提としてほしいのですが、
「英語が大ピンチな現役生」という条件の下、

いざとなったら日本史の赤本は4、5年で諦める

という方法もあります。
早慶上智志望の人は、赤本はやはり10年分は解くべきです。しかし、正直英語が苦手な現役生は赤本を10年分解くのはかなり厳しいでしょう。私も一時は10年分解こうとしましたが、どうしても「量をこなす」事に意識がいってしまい何を解いたかもろくに覚えていないような状態になってしまったんです。
そこで、問題演習は
・早稲田予備校「演習編」テキスト
・講習テキスト(早慶難関大の日本史含む)
・本当にほしかった問題集
に絞りました。これしかやらないんだから、「こういう問題の出され方もある」とか、「この大学はこのくらいの問題を出すのか」とか、なるべく丁寧に見ていくんです。
そのかわり、データに関しては授業内容を120%吸収することを固く誓います。授業を本当にしっかり聴いていれば材料は揃います。

そして入試問題を解くリズムを掴む為に、赤本を解きます。
自分がどこで時間を喰うのか、誤文レベルは如何ほどか、どうしてもわからない問題に出くわしたときの対処法などを分析するんです。

しかし注意して欲しいのは、この方法は成功する人としない人がはっきり分かれるという点です。
材料さえ揃えば割と問題は解ける人と、その材料をうまく使えない、つまり問題を解く事自体が苦手な人がいると思いますが、この方法でも何とかなるのは前者の人だけです。
後者の人は時間がないとか言ってる場合じゃありません、頑張りましょう。(ここでまた、自分を冷静に見るという事が必要になってくる訳です)

しかし、私が早稲田で凡ミスをしたり、法政や明治では誤文レベルがわからなくてちょっと戸惑ったりしたことを考えると、やはりリスキーだな、と思わざるを得ません。赤本を沢山解く事によって得られる自信は本番では大事な要素になるでしょうし。
「英語が苦手な現役生」でこの方法をとる人も、そのことを肝に銘じておいて下さい。
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これはかなり受験の神髄をついたアドバイスですね。
問題演習を絞り込んだところがすごいです。
これは、非常に危険をともなう勉強法です。
正直、高卒生にはオススメしません。
彼女も、上記に付け足して、こんなふうに書いています。

自分は「英語にてんやわんやになっていて
気がついたら赤本解かないまま時間が過ぎていた」
という最悪のパターンです。
先生に相談したり清水さんに相談したり堤氏に相談したりして、
自分なりに考えた妥協案が上記だったんです。
「結果オーライ話」を載せても仕方がありませんし、
これを見る事によって「あ、なんだ平気じゃん」
なんて思われたらたまりません。

そうですよね。
少ない問題演習でも難関大に受かるタイプは、飲み込みの早い人です。
実は、宮田さんの場合、
1学期の段階で、あまり問題を解いていないのに、
校内模試で高得点が取れていたんです。
「だったら問題演習を減らしてもいけるんじゃないか、その分、英語に時間を回そう」
って話になったんです。
別のどこかで日本史を勉強した際に、
偏った理解をしてしまっている人は、
問題演習をやらないと、間違いに気づきません。
どこまで覚え、理解すべきかを舐めている人も、
過去問を解いて痛い思いをしなければ、その水準は改まりません。
そういう意味では、そろそろ
「過去問(赤本)を始めようキャンペーン」をやるつもりです。
しかし、英語に時間が取られがちな人や、
現役生で時間が足りないという人は、非常に悩ましいわけです。
ここでもやっぱり自分を客観的に見つめることが大切ですね。

いつも思うのですが、受験勉強って人生に役立ってると思いませんか?
……当事者であるみなさんは思わないかもしれませんけどね。