教員採用試験対策にお勧めの教材は?(4)

ときどき大学受験以外の相談メールをいただきます。
なかでも、先生をめざしている方は結構います。
もっともそれ以上に、
実際に先生として日本史を教えていらっしゃる方が、
derutoko.com の教材を使ってくださっていることの方が
多いのですが。
今日は教員採用試験対策の相談メールを紹介します。

<Tさん>
こんにちは、富山で教員を目指しているTです。たびたびすみません。ご相談があってメールを送りました。過去問題を見ていて思ったのですが、先生からアドバイスをいただいた正誤問題も必ずでているんですが、それとは別に毎年出ている問題がありました。それは中学社会程度?の並べ替えの問題です。日本史、世界史の出来事や文化などを古い順に並べ替えるという問題です。正誤問題に関しては、すすめていただいた問題集の購入を検討していますが、並べ替えに関してはなにかおすすめの勉強法や問題集はありませんでしょうか?お忙しいとは思いますが、できれば早急にお返事いただければ非常に助かります。わがままを言って申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

<石黒>
政治史のできごとに関しては、これはもう普通に勉強するだけです。
歴史なのですから、
できごとの時期がわかっていなければならないのは当然ですし。
そして、文化史については、
何文化の作品なのかを分類できるように学習すべきです。
そのチェックがしやすいのが、
『聴くだけ日本史−美術史編−』というわけです。
『聴くだけ日本史−内閣編−』では、
近現代の政治史の時期確認ができます。

日本史の初心者が通史全体を学習するには、
めんどうでも次の2段階を踏むことが合理的のように思います。

 (1)『いっきに読める日本の歴史』で流れ、ストーリーをつかむ。
 (2)『読むだけ日本史』でストイックに歴史用語を習得する。

(1)はしゃべり言葉で説明したもので、
途中によくある質問もはさんで、会話形式の部分もあり、
読みやすくできていると自負しております。
受験参考書ではなく、一般向けの本として書きました。
ただ、学校で日本史を習ったことがない人や、
日本史がニガテな人には、最初に取り組むものとしてベストな本です。

(2)はコンパクトなサイズに入試で必要な用語を入れ込んだ参考書で、
受験日本史の出題データに厳密にもとづいて、
重要な用語を赤字にしたものです。
おもしろみに欠けるところも多いでしょうが、
覚えるべき用語がはっきりわかるところが長所です。

予備校では通年授業が始まって、
だんだん受験日本史の厳しさに気づいてきたところでしょう。
自分はまだ初心者だと思う人は、上記の本をごらんください。
通年授業の受講生なら、どちらも復習ではなく、
予習にこそ使ってほしい本なのです。