庭好きの僕としては、桂離宮や修学院離宮にも当然行ってみたいわけですが、どちらも事前に宮内庁に申し込みをしておかなければなりません。以前はハガキで申し込みでしたが、今はネットでできます。便利ですね。ところが大人気のようで、かなり先まで埋まっていました。でもどういうわけか京都御所なら空いていたのです。古文でよく登場する清涼殿や、五箇条の誓文を読み上げた紫宸殿の名前が見えたので、これは現場で体感すべきだなと思い、さっそく申し込んでみました。
歩くコースは決まっていて、30人くらいの客をガイドが引率するスタイルでした。さすが宮内庁だなあと思わせたのは、いかめしい警備の人がついてきたのと、ガイドさんがものごしの穏やかな青年で、すごいゆっくり説明するのです。僕の授業とは真逆でした。
「紫宸殿」と書いた額が見えるでしょうか。庭には右近の橘と左近の桜が1本ずつ植えられています。写真に見えているのは左近の桜です。
実際に行った気分になれる動画を見つけました。
宮内庁参観案内:京都御所 施設案内ビデオ
幕末の小御所会議の「小御所」も出てきますよ。
京都御所のあとには銀閣や吉田神社にも行きました。銀閣はすごい人混みでびっくりでした。
足利義政から「天下第一」と評された善阿弥がつくった庭です。白砂の模様が上から見ると際立ちますね。正直に言うと、ちょっとあざとい感じもしてしまって、あまり好きではありません。しかし、この善阿弥が「山水河原者」とよばれた低い身分の人だったというのが、なんともおもしろいところです。これだけの客を呼べるのですから、善阿弥はウォルト・ディズニーばりの造園家でしょう。
いっぽうこちらはガラガラの吉田神社です。ここは、室町時代に唯一神道をおこした吉田兼倶にゆかりのある神社です。ちょうど神官さんがいらっしゃったので、中に入れていただきました。
神社を出たら、そこは京都大学でした。
学内に古い床屋があったのには驚きました。さすが京大はその辺の大学とはちがいますね(笑)
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