こんにちは。でるとこブログ管理人です。
今日は、史料問題対策についてのお悩みメールです。
<Sさん>
日本史事始とあるある正誤問題購入しました。
悩みだった文化史も順調に進んでいてよいのですが最後の不安要素があります。それは史料です。現在『眠れぬ夜の土屋の日本史 史料と解説』という参考書を使っているのですが、あくまで時代別に載っていて、付属の問題集も収録数は多いのですが、ランダムではないので本当に覚えたか確認できません。史料も結構細切れの部分があって(全訳がついているところはよいのですが・・・・)。そこで石黒先生の良いなと思ったのです(特にワンフレーズ史料判別)。そこでランダム対策のために『頻出史料でるとこチェック』だけを購入し上記の参考書と組み合わせて勉強するか、石黒先生の史料参考書で統一して勉強するかにしようと思います。アドバイスがあったらお願いします。
<石黒>
いろいろと教材を使っていただいているようで、
ありがとうございます。
‘ランダム対策’として
『頻出史料でるとこチェック』を使うのは、良い作戦だと思います。
S君の今使っている参考書と併用するか、僕の参考書で統一するか、
どちらがよいのかは何とも言えません。
当然、自分の作った教材には自信を持っていますが、
他の特定の参考書と比較して声高に『どこでも史料問題』を推すのは、
オトナの事情ではばかられますので、
その辺をお察しいただければと思います。
でるとこサイトを見たり僕の教材を使ったりして
納得していただけたら、
『どこでも史料問題』も検討くださればと思います。
(パソコンでごらんの方はこちらからどうぞ。)
このS君をはじめ、以前にこちらで紹介した方など、
時々、他の先生のお名前が書かれたメールが届くことがありますが、
当方は大変たじたじになっております。
それには、こんな理由があるからです。
例えば、みなさんがパソコンを買ってもらうために、
お家の方と家電量販店に行くとしますね。
「F士通のは安いけど、Sニーの方がカッコいいな~」
なんて迷いながらうろうろしていると、
すかさずSニーの販売員さんが寄ってくるわけです。
そんな時、
「F士通のと迷ってるんです。どっちがいいんですか?」
なんて聞こうものなら、タイヘンです。
Sニー製品の売り込みマシンガントークが
始まってしまうかもしれません。
イジワルな人だと、
「F士通のパソコンよりウチの方が、ずっと性能がいいですよ!」
なんて、あからさまに悪口を言ってしまうかもしれません。
しかも、自社製品の弱点は隠してね。
実は家電量販店には、自社製品をたくさん売るために、
メーカーの販売員さんが潜んでいるんですよ。
そういう人達が、他社の製品をお勧めするはずがありませんよね?
つまり、Sニーの販売員さんの話は、とっても偏った意見なのです。
じゃあ、いろんなメーカーの製品を公平に評価してもらうために、メーカーの人でもない、純粋な店員さんに聞いてみればいいんだ!
って思ったかもしれませんね。
いやいや、そこにも落とし穴が待ってるんです。
量販店にはメーカーからのバックマージンがあるので、
Sニーのバックマージンが高かったら、
当然Sニーの方を勧めるわけです。
それじゃあ結局、本当に何がいいのかなんて、誰に聞いてもわからないんじゃん!
って思いました?
そうなんです、世の中はコワイんです…。
話がだいぶそれてしまいましたね。
つまり、
我々にとっては、でるとこ教材は自信を持った自社製品ですから、
Sニーの販売員さんと同じように、
ひいき目で見て宣伝してしまうかもしれません。
何が言いたいかというと、
どの参考書・問題集がいいのか、
どんな勉強法を取り入れると、自分の成績を最大限に伸ばせるか、
それを判断するのは、みなさん自身なのです。
他の誰かが良い・悪いと判断していたとしても、
人それぞれ価値観が違うので、鵜呑みにはできません。
「石黒先生の40面ノートはすごい!」という人もいれば、
「教科書を読む方がよく覚えられるから、まとめノートを作るのは時間のムダだ!」という人もいるでしょう。
自分にとって何が良いのかは、
自分の目で客観的に見極めなければいけないんです。
具体的には、
できるだけたくさんの情報や、周りの人の意見を取り入れて、
総合的に判断する必要がありますね。
ちなみに、derutoko.com では、
問題集の解説は何ページあって約何文字に及ぶのか、
映像教材はCD何枚に約何分収録されているのか、など、
できるだけ具体的なデータを、サイト上で提供したり、
写真をたくさんお見せできるように心掛けています。
どうぞ、総合的な判断の材料にお使いください。
そんなわけで、
「どっちがいいんですか?」と聞かれてしまうと、
自信を持った自社製品をアツく語りたい気持ちと、
みなさんの客観的な判断を促すための自制心との板挟み状態で、
なんともフクザツな心境なのです。
お察しいただければ幸いです。