やるならとことん撮影日記(7)

昨日、ようやく最後の撮影が終わりました。

61本におよぶ講義のうち、1本を残して撮影は終わっていたのですが、
できあがった映像をチェックしたところ、
1本撮りなおさなきゃいけないのがあったのです。
カメラマンの方からは、
「1本だけなんて珍しいです」とおだてられたのですが、
あくまでも映像をチェックしての撮り直しが1本だけなのであって、
撮影時にはテイク2やテイク3なんてのは
しょっちゅうありましたから……。

で、何の間違いに気づかなかったのかというと、
正倉院宝物の一つの「螺鈿紫檀五絃琵琶」を、
板書で「螺鈿紫檀五弦琵琶」と書いていたのです。
6弦ギターを弾く身としては、つい「弓へん」にしてしまったわけです。
ぜひみなさん、他人の振り見て我が振りを直してくださいね。
もっとも、螺鈿紫檀五絃琵琶が記述で出ることはありませんが。

そんなこんなでようやく撮影は終わったのですが、
エンコードというなんだか難しい作業に時間がかかるようです。
デジタルビデオテープを、
パソコンで映像ファイルに変換しなくちゃいけないんです。
っていうかもっと大変なのは、作業時間じゃなくて、費用の方でした。
想定外の費用がかかることが判明しちゃったんです(涙)。
これで初年度は赤字決定です。5万本くらい売れれば話は別ですが。
……もちろん、ありえません。
実はこの事実に衝撃を受けすぎて、
しばらくこの撮影日記を書く気力が失せていました。

しかも、文化史のA・Bランク用語をすべてチェックできる
「頻出用語でるとこチェック」の原稿を書いているのですが、
これが簡単そうで簡単じゃない。
何日もかかって書いてるんですが、全然終わらない。
4択問題なんですが、一問一答形式で430問くらいあるんです。
本当に記憶が定着したかどうかをチェックするために、
記憶があいまいだとひっかかるように、
ダミーの選択肢をよーく考えて作りたいんです。

この攻防は、発売ギリギリまで続きそうです。

●管理人より●
パソコンにDVDドライブがついていない人もいるだろうと考えて、
「でる日講義」はCD-ROMで販売することにいたしました。
内容の変更はまったくありません。

でる日CD