センター試験の教訓

センター試験についてのメールを何通かいただいています。

<Hさん>
センター試験は全然ダメで九割しかいきませんでした。やっぱり自分はつめが甘いなぁと思いました。易化してたので、普通に満点がでると思いました。センターの過去問をちゃんと解いとけば良かったです(泣)他の教科は英語は良かったのですが国語が…(泣)まぁ、試験慣れの良い機会になったので良かったです。一般に向けて頑張ります。(後略)

<石黒>
9割ということは3問くらい間違えたのでしょうか。
今回のセンター試験は、それなりの落とし穴は用意されていましたが、
基本的には悩まずに解ける問題ばかりだったと思います。
どういうミスかわかりませんが、失敗からは教訓を得るべきです。
H君の場合、「記憶があやふやだったせい」というよりは、
問題を解くときに「○○に気を配っていなかったから」
という理由の方が大きいのではないでしょうか。
問題の解法をもっと詰めるべきだと思います。
直前講習の「早慶大日本史最終チェック」では、
第3回ハーフサイズ模試をやります。
トラップだらけの問題となっているので、
そこで自分のノーミス度を確認しましょう。
楽しみにしていてください。

<Mさん>
先生こんにちは。この前立教の観光学部の問題を質問したMです。昨日センター試験を受けて日本史を自己採点した結果、94点でした!練習では8割くらいしかいかなったのに、本番でこの点数が出たので嬉しくてメールしてしまいました。(笑)先生のおっしゃった通りに前日ノートと文化と史料を全てやり、その際に、志賀潔や北里柴三郎とかのところ(文化史27番ページ)で替え歌を作ったのですが、それがそのまま試験にでました!(笑)一足先にニヤリでした(笑)しかし、昨日付けのブログを見て、こんなのじゃ喜んでいられないと感じ、今日から私大の試験日まで1日一回40面復元をしています。先生にいい報告ができるようにがんばりたいと思います!

<石黒>
なかなか良い点数が出せましたね。
ただし、明らかに例年より易しい問題になっていましたから、
油断していると私大一般入試で足下をすくわれます。
頭の中を急いで立教シフトに切り換えてください。
僕が良かったと思うのは、M君が前日に、
本当に40面ノートや文化・史料をチェックできたという点です。
後は知識を正確にすることと、問題の解法を極めることが大切です。
それにしても北里柴三郎、ほんとにセンターで出ましたね。
僕も笑えました。

<Kさん>
すいません、センター試験の問題で質問です。1つだけどうしても納得できない問題があります。第4問 問6 24の問題です(問題文は省略させてください。すみません。)aの選択肢が間違いでbが正解というのが納得できません。用語集の『朝鮮通信使』の項目を見てみてもbのようなことは書いてありません。aのどこが間違ってるのでしょうか。単純なことでしたらすみません。

<石黒>
単純なことです。
朝鮮から伝わった活字印刷技術でつくられた印刷物は、慶長勅版です。
キリシタン版は、
ヴァリニャーニがもたらした活字印刷技術でつくられたものです。
ちなみにbが正文という判別はできなくてもかまいません。
この問題では、消去法で解く方がずっと簡単ですから。
K君は正誤問題が苦手ということはありませんか?
私大一般入試までに急いで対策を取ることを、強くお勧めします。

念のため伝えますが、
用語集に書いてあることだけで入試が解けるというのは幻想です。
教科書20数冊の情報のすべてが、
あの小さな用語集に収まるわけありません。
そもそも教科書に載ってない知識も入試では問われます。
それでも推測したり、さまざまな解法で正解を導き出したいのです。

ワセヨビ以外の方は、ぜひ、ハーフサイズ模試を受けてみてください。
そうしたら難関大入試の本当の厳しさを実感できると思います。
なにしろ丁寧に解かなければ正解は得られませんし、
映像解説の中で、どうすれば解答にたどりつけるかを、
じっくり解き明かしていきます。
問題解説授業の少ない河合塾の通年受講生には、
ぜひお勧めしたい模試なのです。