過去問で見知らぬ用語に出会ったら? (2)

一昨日の話の続きです。

入試でどれほど膨大な量の情報が出題されているのか、
全体像がつかめていない受験生だと、
問題で出会った用語はなんでも覚えようとしてしまいがちです。
出題率を知らないからでしょう。
とにかく「出会ったからには覚えないと!」と、
律儀に考えてしまうわけです。
でも、待ってください。
それがその大学でたまたま出題された超マイナー用語だったら、
覚える価値なんてありませんよね?
それどころか、その知識が邪魔して、
これから似たような用語と混同してしまう危険が発生しませんか?
たとえば、関東都督府と関東総督府なんてどうでしょう?
どちらも実在した機関です。
台湾総督府や朝鮮総督府のことを考えると、
実にまぎらわしいですよね?
で、両方とも同じくらい出題されるかというと、
全然そんなことはありません。
圧倒的に関東都督府が重要です。
関東総督府なんて××大学で見たくらいですよ。
その問題だって、あるポイントをつかんでいれば、
消去法的に解くことができたのですから。

もっと真面目で律儀な人だと、
学校で習った用語をなんでも拾おうとしたり、
ひどい場合は、用語集全暗記に取り組んでしまいます。
「自分の記憶能力を知らんのかい!」
とツッコミたくなります。
世の中には悪いことに、
「全部覚えろ!」と強要する予備校講師もいるらしいですから、
そんな講師に習っている人はかわいそうでなりません。
用語集全暗記ができるくらいなら、
予備校なんて行く必要ありませんってば。
あ、いや、すでに偏差値が80に達しているというなら、
チャレンジする意味があるかもしれませんね。
どうぞ究極の世界に旅立ってください。
もちろん英語ができるって大前提をクリアしたうえで、ですよ。

あたりまえですが、僕は用語集なんて読み通したことすらありません。
教科書すら完全に読み通したことはないんですよ。
あれ? そこ、いばるところじゃないって?
だって、それよりやるべきことがありますから。
もちろん入試問題を分析することです。