先日、河合塾で全統マーク模試がありました。模試というと、それなりの料金を払いますし、一日かけて取り組んだという充実感があるせいか、その復習をきちんとやりたくなることが多いようです。しかし、冷静になって客観的に考えてみてください。模試を受ける最大の価値は、他の受験生たちとくらべて、自分がどういう位置にいるかを知ることです。模試の問題は、あくまでもそれを調べるための共通材料にすぎないのです。ということは、どう復習したら良いのでしょう……。
こんな質問がありました。
<Sさん>
はじめまして。藤沢でレギュラー授業を取っているSという者です。今日学校で全統マーク模試を受けまして66点しか取れませんでした。早稲田の社会科学部を目指すには低すぎますよね? 微妙な正誤問題とかを迷ったあげく間違えました。原因はやっぱりノートの暗記と復元を怠ったせいだと痛感したので明日から復元に励みたいと思います。模試の復習についてはどのようにやったら良いとかありますか?もしあったら教えてください! それと、間違えた問題をルーズリーフに貼ったりするのはどうですかね? 長々とすみません返信待っています。
<石黒>
まず、全統マーク模試の出題範囲で話は変わってきます。たとえば予備校の授業で履修していない範囲だったら、0点であってもかまいません。一方、すべて履修済みであれば、9割取りたいのです。履修済みの問題のうち、何割正解したかを数えてみてください。
さて、模試の復習方法ですが、できなかった問題はそのままにせずに、できるようになるべきなのは当然です。しかし、その習得方法は、普段の学習で解いている演習問題と同じでかまわないはずです。まさか、できなかった問題をコピーして切り貼りしませんよね? そんなことをやっていたら、時間がいくらあっても足りません。
というわけで、模試の復習については、こちらにいろいろ書いていますので、ぜひごらんください。
「試験結果をきちんと分析しよう」
ちなみに、模試にもいろいろあって、どこの模試とは言いませんが、入試に出ないような問題が並んでいることもあるのです。「模擬試験」というのだから、さぞや入試らしく作ってるんだろうと思うでしょうが、作っている人が入試問題を分析していないことも多いのですよ。そんな問題だった場合には、手間暇かけて復習するのは実にバカバカしいことです。それ以前に受験する価値すらありません。
今回の模試では、文化史からの出題もあったようですね。過去問を見てもらえばわかりますが、早慶のみならずどの大学でも文化史対策は必須です。先週は、早稲田予備校の「夏のでるとこ日本史コンプリート」で、5日間みっちり文化史を講義しました。丸暗記学習に限界を感じ始めた独学受験生や、普段の授業では文化史に触れる時間のない河合塾生には、映像教材『でる日講義−とことん文化史−』をおすすめします。全時代の文化史を770分にわたって講義したもので、基礎から難関大向けの内容まで完全にマスターしています。
また、「文化史の基礎は固まったので、暗記のトレーニングがしたい!」という方には、『聴くだけ日本史』を用意しています。「美術史編」では美術作品・作者の時期を、「文学史編」では文学作品のジャンルや時期を音声でチェックすることができます。登校時間や入浴中など、すき間時間に活用してみてはいかがでしょうか。
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ちなみに、このS君からの返事にはこうありました。
早速、間違えた所をノートに蛍光ペンでマークしてみました。こんなの授業でやってないんじゃないの?って思ってたものが全てノートに書いてあり、ノートの凄さを再認識しました!!! 履修済みの問題のみで数えてみると、7割ちょっとでした。早稲田に入る事は甘くないなと実感しました。心を入れ換えて復習と復元に励みたいと思います!
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