2月2日の國學院大の問題は、やっかいな問題がいくつかあったようです。昨日とは別の方からの質問を紹介します。
<Yさん>
今日國學院を受けたのですが問題で 荘園の公文が下線部で同じ役割のものを選べとあったのですが、選択肢に預所と下司がありどっちが答えかわかりません…僕はこの3つは同じだと思ってたのですが間違って覚えてるのでしょうか?それとも作問ミスということでしょうか?お返事よろしくお願いします。
<石黒>
荘官のうち預所が一番エライということを思い出して、公文と下司が下級荘官という点で同じだと考えてください。
<Kさん>
(前略)「座」について誤っているものを選べと言うことでした。
ア 販売権が全国に及んでいない座があった。
イ 15世紀には、座に属さない商人が増えた。
ウ 原材料の購入を独占できる座があった。
エ 社寺を本所とする座に属する者を供御人という。
アとイとエ(エは供御人と言う単語が解らず)で悩んでしまったのですが、「みんな座には入りたいんじゃないの?」と思ってイにしました。どうでしょうか。
<石黒>
これは難しい問題でしたね。「供御人(くごにん)」というのは、天皇に供御(食料)を献納する義務のある者のことです。めったに出題されません。もし覚えるなら、神社に属する「神人(じにん)」とセットにして覚えると良いでしょう。ちなみにイは正文です。座に属さない新興商人があらわれてきたから、戦国大名は座を廃止して、だれでも自由に商売できる楽市・楽座政策をとりました。そこは推測してほしいところでした。
「供御人」は通年授業では教えていませんが、夏の「日本史道場」では、ある大学向けに紹介していました。夏の早慶大日本史でもやったかもしれません。
携帯でごらんの方は、こちらからご登録ください。