勉強の方法論は数多くあって、人それぞれに合ったやり方があるのでしょうが、自分に合った方法をうまく見いだせなかったり、提示されたやり方に乗れなかったりして迷走している受験生を見ると、本当にもどかしい気持ちになります。迷路でことごとく行き止まりの方向にばかり進んでいってしまう人を、上から見下ろしているような感覚です。上から「ゴールへの最短コースはこっちだよー!」と叫んでも、聞こえる人と聞こえない人がいるのです。きっと、そうやって道筋を指示する声がたくさん飛んできて、何に着いていけばいいのか迷ってしまうのでしょう。一度自分自身が飛び上がって、ゴールまでの道順をじかに確認できる力があればいいのですが……。
僕の授業を受けたことのない高卒生からの質問を受けました。あちこち伏せ字にさせていただいたため、何が何だかわからないかもしれませんが、ご了承ください。
<Yさん>
(前略)石黒先生の「日本史事始」・「難関大用語集」を使わせてもらっています。自分は○○先生の授業を受けているんですが○○先生は難しい用語はパスして重要な用語を確実に覚えよう。という先生なので、早稲田で日本史9割を目指すのには足りないと思い、◇◇のテキストを中心に用語集や図説を使いながらメモリーツリー形式でノートを作って、ノートを復元する形で勉強しています。ですが後期のテキストは8月後半にもらえるので夏休みに予習をするのに何を元にメモリーツリーを作っていけば良いのか悩んでいます。高3の時に行っていた□□先生のテキストや△△先生の××は持っているのですが… 何を元にすれば良いのでしょうか。どうかお返事お願いします。
<石黒>
お問い合わせありがとうございます。
後期の予習についてですが、受講前の準備という意味でしたら、スタンダードな参考書などを用いれば良いのではないかと思います。いくつか当方の教材をお使いいただいているようですので、『読むだけ日本史(2)』もお持ちでしょうか。そちらも予習には適しているかと思いますが、『読むだけ日本史(1)』とは違い、近現代のA~Cランク用語を網羅しているわけではありません。いずれ『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』などを利用して、情報量を増やしていく必要があることをご承知おきください。
ちなみに、メモリーツリー形式のまとめというのは、前期部分で何面くらいになるのでしょうか。メモリーツリーですと、歴史の順序がごちゃごちゃになってしまうのと、余白が多いため普通のまとめよりも情報量が少なくなってしまう点を懸念します。早稲田の過去問で自分の実力をはかり、得点につながる学習ができているかを必ず確認してください。
Y君とのやりとりは明日に続きます。
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