「2010年」などの西暦年代のことを「年号」と言う人がいます。
一般の人なら許せるのですが、
歴史教師がそう言うのはまずいだろう、と思っています。
なぜって、年号と西暦年代は違うからですよ。
『広辞苑』の「年号」の項には「年につける称号。」とあります。
要するに「平成」とか「昭和」などの「元号」のことですね。
入試でも年号が問われることがありますが、
もちろん、西暦を答えたらバツです。
もっとも入試では「『和年号』を答えなさい」などと、
受験生が混乱しないように配慮してくれていることが多いですけどね。
とんちんかんな解答をしないよう気をつけてください。
さて、その西暦年代についての質問がありました。
<Eさん>
明けましておめでとうございます。石黒先生、お久しぶりです。河合塾の町田校に通ってたEです。お聞きしたいことがあります。お忙しいところ申し訳ございませんが、ご教示ください。よろしくお願いします。読むだけ日本史に書いてある年代(細字)は全て覚えるべきでしょうか?例えば、{1661年福井藩で藩扎発行} {1782年東北から始まるの大凶作}などです。これらの年代は拾うべき年代でしょうか?また、難解大用語集解の年代(細字)は覚えるべきでしょうか?志望は早稲田法、中央法などです。上智大学は受けません。よろしくお願いします。
<石黒>
『読むだけ日本史(1)』の細字年代は、
「全て」覚える必要はありません。
ただし、だいたいの時期がわかっていないと困ることは多いです。
たとえば、「1782年から( )の大飢饉がおこった」
という空欄問題です。
次に『難関大用語集解』の細字年代ですが、
『読むだけ日本史(1)』にも登場している定番年代の場合は、
とりたてて太字にしていません。
逆に『読むだけ日本史(1)』に載っていない、
Dランク用語としての年代が太字になっています。
このため細字の年代にも、
覚えて当然なものがあることに注意してください。