先週から最新の入試問題のデータ入力を始めています。
一方でスタッフが、旺文社の『入試問題正解』の解答と、
赤本の解答を照らし合わせています。
というのも、入力作業の際に自分が出した解答を、
旺文社と赤本の両方と確認したいからです。
大学によっては、各予備校の解答速報もチェックしています。
受験生のみなさんは、「解答がズレていることなんてあるのか?」
と思うかもしれませんが、実際は結構な割合でズレています。
そもそも作問ミスのせいで解答が複数存在することもありますし。
そういう作業をしているため、
赤本の解説が目に入ってしまって驚くことがあります。
先日見た早稲田大学国際教養学部の赤本解説には驚愕しました。
まず、問題を見てください。
問 1910年の出来事でないものはどれか。2つ選び,該当記号をマークせよ。
ア 韓国併合条約が結ばれた。
イ 帝国在郷軍人会が設立された。
ウ 辛亥革命がおこり清朝が滅びた。
エ 日露両国が第二次協約に調印した。
オ 日本が関税自主権を回復した。
こんなカンタン問題を、
「難問である。」と書いちゃってるんですよ!
関税自主権の回復年なんて、年代出題率ベスト3に入りますよ?
ってことは、辛亥革命が難問ってことなんですよね?
それ、年代覚えないんですか?
っていうか「辛亥」って干支を見れば、
西暦年代の一の位がゼロではないことは明らかじゃないですか?
呆然とはこのことです。
これだから文系はバカにされるんです。
この解説の執筆者自体が、もう単なる暗記野郎に陥ってるわけです。
これじゃあ考える力が育たないわけです。
僕は、赤本の「解答」はチェックしていますが、
「解説」までは読んでいません。
今回は、たまたま目に入ってびっくりしたので紹介しましたが、
こんなものは氷山の一角にすぎないのだと思います。
解説にまで目を通していると、いちいちブチ切れることになって、
仕事にならないのです。
今回もついつい憤ってしまいました。
本気で難関大を狙っている人たちは、
くれぐれもレベルの低い解説に騙されないようにしてください。