今週・来週とワセヨビでの講習が続いています。
今週やっているのは、「日本文化史」と「テーマ別日本史」で、
どちらの講座にも、問題解説を行う時間を取っています。
今年はそこに例年にない状況が生まれています。
単純に解答が出せない問題で、解答に至るプロセスを説明していると、
理解するのをあきらめて投げ出してしまう人がちらほら見えるのです。
日本史を、単純に解答できる教科だと思い込んでいたのでしょうか。
自分が思いつかない側面から解説されると、
とたんに‘うなだれモード’になってしまうようです。
何度でも言いますが、受験日本史は、
単純にワンパターンで解ける問題ばかりではありません。
いくらキーワードを覚えても、
違う側面から出されたら、結局正解にはたどりつけないのです。
だからこそ、まとめたものを覚えて、それを思い出しながら、
「この用語を答えさせようとしてるのかなあ?」
などと考えるべきなのです。
出題データにそったまとめがあれば、
そこから導き出すのがベストです。
外部生の場合、そのまとめがないのが痛いですね。
逆に通年授業を受けているなら、40面ノートを使いこなして、
正解にたどりついてもらいたいものです。
直感ではなく、ノートで解くクセをつけてください。
河合塾では「早慶大日本史」という上位クラスを担当していますが、
ワセヨビでは日本史の講座に上位クラス・下位クラスの別がありません。
もしかしたら、今年は成績の低めの生徒が多いのかもしれませんね。
まずいことにならなければ良いのですが……。
とりあえず心配しているのは、来週の「早慶難関大の日本史」です。
その受講者数は、例年と同じくらいの人数のようです。
全員がついてこられるとはとても思えませんが、
ひねった問題には知識を総動員して解くプロセスを、
これでもかってくらい、えんえんと説明していくつもりです。
さて、ここで一つメールを紹介します。
<Kさん>
自宅浪人している者です。志望校は明治(商,政経,経営)立教(経営,経済)です。質問があります。用語はどのレベルまで漢字で書ければいいのでしょうか?石黒先生の教材だとA~Dとレベルがありますが,,,自分が持っている教材は、読むだけ日本史(1)と読むだけ日本史(2)と日本史事始と受験生が本当にほしかった問題集です。
<石黒>
記述問題に関しては、『読むだけ日本史』の赤字はもちろん、
黒字部分も出題されます。
それだけでなく、こちらに載っていない
Dランク用語も記述問題で出題されることがあるほどです。
前近代の政治史のDランク用語は『難関大用語集解』で扱っています。
また、K君の学習環境や志望校を考えると、
文化史の学習がおろそかになりがちではないかと心配しました。
必ず過去問を解いて、
習熟度が合格レベルに達しているかどうかを確認してください。
文化史は『でる日講義−とことん文化史−』で、
完全にマスターすることをお勧めします。