‘受験日本史’の極意(2)

昨日の「受験日本史のポイント」の話を、日本史初心者でもわかるように、今日は身近なものを例にとって説明してみます。

マクドナルドとロッテリアの違いのポイントは何でしょう?どちらもハンバーガーショップである点は同じですね。違っているのは名前はもちろんですが、他にはマークもちろん、メニューなんかも挙げられます。ほかには経営母体の違いもありますね。アメリカの企業か日本の企業かという違いです。ところで、これで入試には十分対応できるのでしょうか?それを判断するのは無理ですよね?たとえば、店舗数の違いが出題されるとしたらどうでしょう。逆にメニューなんて出題されないとしたらどうでしょう?

何を覚える必要があるのかってことは、たくさんの入試問題を解いて知るしかないのです。もちろん今までの出題データと異なる内容が、出題されることもあるかもしれません。それでも、むやみやたらに何でも詰め込めるのは、時間と脳味噌に余裕のある人だけです。英語がものすごくできるならその余裕があるかもしれませんが、そうでない人だったら、できるだけ日本史に時間をかけずに、効率よく、拾うべきものを、拾っていくべきです。

ちなみに山川出版の用語集には、出題されないこともたくさん書かれています。昨日のエントリーのように、まったく重要でないポイントに、目をうばわれてしまうこともおこりがちです。日本史の電子辞書を使うと、そうしたリスクはもっと大きくなります。そもそも、 事典に書かれていること=教科書に書かれていることではないのですから。

あくまでも入試でどう出題されているかが肝心なのです。

教科書とか、用語集とか、はたまた一問一答集とか、とかく受験生は一つの教材だけを徹底してやりたがるものです。「一つだけ」というのがラクだからなんじゃないでしょうか?もしかしたら「一つを徹底的にやる」ってことが、美しく良いことのように見えるのかもしれませんね。しかし、その学習法は勉強法を単純化させるばかりで、別のアプローチからの問題に対処できなくなります。そもそも、それらの教材に、入試で出題される内容のすべてが書かれているわけでもありません。悪いことに、何を学習させれば良いかわからない教師だと、方法がないためその単純学習法を生徒に勧めてしまうのです。

難関大をめざす受験生なら、より良い学習法を模索すべきです。