早稲田政治経済学部の質問

昨日の早稲田政経はなかなか良いレベルで作問されていたと思います。
各所に落とし穴が設けられていて、考えが浅いと、
あっさりそこにハマってしまうようにできているのです。
なかなか真似のできない問題ですね。
たとえば関西地方の難関大では、こうした問題にはまず出会いません。
向こうは単純に用語を覚えておいて解く問題ばかりなのです。
なので関西の大学をターゲットとする授業を受講しているだけでは、
こうした問題に対処する能力を付けることは、
難しいのではないでしょうか?
関西方面の人が早稲田を受験する場合には、
自分の置かれた環境がどうなのかを慎重にとらえる必要があります。
そうでないと大変なハンデを背負うことになりかねません。

さて、その政経の入試直後にこんなメールをいただいていました。

<Iさん>
こんにちは。西船橋で授業を受けていたIです!!先生すごすぎます!!!中国同盟会がでました!!!!!

<石黒>
ま、まさか、の出題でした。正解できたなら良かったです。

これはワセヨビの冬期講習のテキストの問題に出てきた用語なのです。
もっともその時は、
「こんなのめったに出題されないから、正解できなくていいよ」
と言っていたのでした。
今回は選択問題だったので、ワセヨビの生徒の間では、
かすかな記憶で正解できた人が多かったようです。
その後のやりとりも紹介します。

<Iさん>
ノートに足してあったので正解できました!しかしまさか出るとは・・・笑(中略)あと質問なんですが大問2のVIIはどう解くのですか? 僕は、木材=紀伊国屋文左衛門か奈良屋茂左衛門しか思い浮かばなかったのですが…。もし授業中に話されていたら申し訳ありませんm(_ _)m

<石黒>
「淀のきりぬき」というのを、
「河川交通を開いたってことじゃないか?」
と推測できると解けます。
安治川は淀川の河口付近の分流なのです。
もっとも河村瑞賢が「材木商」の側面を持っていたことは、
知らなかったでしょうから、
まっ先に消去してしまったかもしれませんね。
あえて言えば「材木」だけでは、
紀伊国屋文左衛門か奈良屋茂左衛門か判別できないので、
「これは他にヒントがあるんじゃないか?」
と考えてみるべきだったのです。
難問ですが、正解できないわけではなさそうです。