先日、現役生のTさんからこんなメールをいただきました。
「個人的には、ノートを見返すと、成長が見えます。最初のほうは吸い取りが本当に恥ずかしいくらい甘くて、ただ黒板を写したに近いノートが、だんだんと補足が増えたり、自分なりのルールが決まってきて、見やすくなっていたりします。」
なるほど、大人になると成長の速度が鈍りますが、
高校生くらいだと、1年のうちでも最初と最後では、
すごく変わったりするわけですね。
まあ、それを見るのが楽しくて講師をやっているんですが。
そして、見ていて思うのは、
必ずしも順調に伸び続けるとはかぎらないなあ……ということです。
1学期順調に飛ばしてた人が、2学期になって失速したり、
逆に11月になって急上昇している人がいたり……。
ワセヨビで言うと、稲毛海岸校が遅咲きの人が毎年多いんですが、
今年も見事そうなっていて、笑っているところです。
近現代がたくさん出る大学を受験してほしいものです。
それにしても遅咲きの人は、
授業を受け始めた頃の理解度が心配ですね。
そんなことを思わせる質問がありました。
<Tさん>
お忙しいところすいません。質問があり、メールをさせていただきました。2004年度の早稲田文学部についてです。
大問1の[問1]
後期旧石器時代に関係のないものを選択肢(ナイフ形石器、石棒、細石刃、石斧、尖頭器)から選ぶのですが、石棒と石斧のどちらも正解だと思うのですけどどうでしょうか。石棒と石斧は縄文時代コーナーに登場しますから。 しかし、どちらかに絞れとなると石棒かなと思いました。縄文時代の特色のひとつ精霊崇拝を表したものですから。石斧はもしかしたら、旧石器時代(後期ですし打製なら)に使われているかもしれないと思いました。お忙しい中すいません。お願いします。
<石黒>
その問題を説明する前に、次の文が正しいかどうかを答えてください。
「縄文時代になると石槍が用いられ始めた。」
<Tさん>
正しい、と思います。
<石黒>
それはヤバイですね。第1講の授業を録音したものってありますか?
<Tさん>
ごめんなさい。思い出しました。石槍の先に尖頭器をつけるんでした。黒曜石も使われたことがあるんですよね。すいませんでした。録音はあります
<石黒>
はい、というわけで、
石斧というのは握槌のことだとも考えられませんか?
せっかく理解したものが台無しにならぬよう、
できるだけハイスピードで全範囲復習に取り組んでください。
通年授業を取っていた人は、40面ノートを、
何日で一周させるのかを気にしてください。
今は1日何面くらい復習できますか?
そのペースで全範囲の復習に何日かかりますか?
これを1日2面で20日サイクルとか、
さらに速めて1日4面で10日サイクルとか。
ちゃんとそれができる日にちを確保して、
入試までにあと何周やるのかのプランを立ててほしいのです。
MARCHレベルを第一志望とするなら、
受験直前期に1日10面4日サイクルに到達することが、
最低条件でしょう。
早慶上智クラスならその倍の速さにまで持って行きたいです。
自分がどうステップアップしていくか、
目安を立てながら日々を過ごしてください。
いよいよ‘のぼり調子組’と‘あきらめ挫折組’が、
はっきり分かれてしまう時期です。