公務員受験の講師の方からのメッセージ

いろんな方がブログを見てくださっているようです。
こんなメールをいただきました。

<Hさん>
はじめまして。36歳の講師をやっている者です。私は、主に「公務員受験」の指導をしております。本当の専門は「法律」ですが、人文科学の科目も担当しなければならないことがあります。「日本史」は、公務員試験では2問程度しか出題されません。にも関わらず、出題範囲は全範囲という、なんともやるせない事態なわけです。現在、登壇している学校では、「3時間×5コマ」で、紀元前から昭和までを講じるわけです。救いなのは、頻出分野がある程度わかっているので、「飛ばす」ことができるのですが、歴史ってそういうものではないと思っています。先生のHPは前から拝見しており、「40面ノート」のような板書ができればと思ってはいますが、まだまだ修行不足なようです。そのような思いから「難関大用語集解」を購入させていただきました。
ところで、最近の大学生は新聞を読まないようです。それどころか、考えることを怠っているような印象すら覚えます。日本史や世界史を担当する中で、暗記的な要素も確かにありますが、考え、理解することの重要性も感じております。早稲田予備校や河合塾の受験生の皆さんには「考えること」の大切さをわかっていただきたく思います。
マニュアル型人間にだけはなってくれるな!!若者よ!

<石黒>
ご購入いただきありがとうございます。
公務員試験でどのような問題が出題されるのかは
見たことがありませんが、
2問程度のために対策をしなければならないというのは大変ですね。
15時間で全範囲を見通すのはなかなか大変だと思います。
河合塾の理系向けのセンター試験対策に絞った授業でさえ
90分×24コマでした。
それから「考えることを怠っている」という話ですが、
授業を受けている生徒の顔から推測すると、
考えるという行為そのものがわからない、
という人もいるのではないかとすら思います。
選択肢を用意して問いかければ何かしらの答えが返ってきますが、
授業を聴きながら考えるようなことが少なく感じるのです。
板書だけ写してそれを丸暗記すればいい
と思っている人がいそうなのです。
いわゆる「ゆとり教育」の弊害なのでしょうか。
本当の被害者は生徒自身のような気がしますが、
あまりそのことを話しても危機感は感じないようです。
そして、Hさんが指導されているのは公務員試験の受験生ですから、
これからもっと「考えない生徒」を教えることになるかと思います。
さすがに予備校なので学級崩壊なんてことはありませんが。
これからのHさんのご活躍をお祈りします。

「目にするもの、耳にするものは何でも考える」というのが、
わりと当たり前になっている人と、
逆にめんどくさいと感じている人がいるのでしょうね。
後者のタイプは人生で不利になる場面が多いと思います。
「知らなかったから損をした」って経験や、
「考えなしでやって失敗した」って経験はありませんか?