苔盆日記 −イタリアンパセリから学んだ教訓−

以前にカモミールの種を持ってきたスタッフが、
調子に乗って今度はイタリアンパセリの種を持ってきました。
これ以上育てる場所がないっていうのに、
とりあえず、ちょっとだけ種を蒔いてみることにしたのです。
そしたら、意外とおもしろいことになりました。
まず、種を2箇所に分けて蒔いてみたんです。

A プランターに蒔いて外に置く。
B Aから遅れること数日後、小さな容器に蒔いて室内に置く。

ちょっと季節外れの11月に蒔いたためAは育ちが悪く、
芽が出たのはBの方が先でした。

そして、Bを大きな容器に植え替えました。
といっても、鉢を買うのがシャクだったので、
2つのヨーグルトの空き容器に分けて植え替えてみました。
そのまま室内に置いておいたところ、
みるみるうちに葉っぱが伸びてきました。
一方のプランターに蒔いたAは、寒さに凍えているのか、
弱々しくなかなか伸びません。
プランターの土も悪かったようです。
以前にカモミールを育てたものの、大半が枯れてしまったのですが、
そのときの土を替えずにそのまま使ったのです。
そこで、こちらも植え替えてみました。
これまたヨーグルト容器2つに十分な空間を取って植え替えました。

その後は長いことBの育ちが良かったのですが、
実は最近、Aが逆転しました。
Bを植え替えた時に、鉢が増えるのがめんどうで、
1つの容器に5本も6本も植えてしまったため、
人口密度が高すぎて葉っぱが大きくならなくなってしまったのです。

イタリアンパセリB

一方のAの方は、1つの容器に3本ずつしか植えていないので、
存分に成長できるようで、葉っぱの色も青々としてきました。

イタリアンパセリA

「環境に恵まれている方が成長する」なんて、
もうなんだか受験生を見ているような気分です。
Aの逆転劇は、さながら‘近現代デヴュー’ですか。
そして、先のことを考えずに1つの容器に6本も植えたなんてのは、
先を見通せていない、その場かぎりの自己満足勉強のようです。
いくら小テストや模試で高得点が獲れたとしても、
肝心の本番で結果が出せなければ、抜かれて終わるわけです。
先を見通して物事を進めるというのは、人生の基本ですね。