アタシ、ひとつのことしかできないの

先日のエントリーの続きです。日本史を後回しにする人の定番のセリフとして、「英語が弱くて、英語にすっごい時間がかかっちゃうんです」というのがあります。

入試では英語の得点が合否に大きく関係することには、何の異論もありません。いや、そう思っているからこそ、日本史を効率よくこなすべきだと考えているのです。

ただし、英語ばっかりやってる人を見ると、「もしかして、ただ単に日本史から逃げてるんじゃないの?」とも言いたくなります。なぜなら、日本史の全体像をつかんだら、早めに手をつけた方がいいことがわかるはずだし、また、ひとつの教科だけを勉強するのも、けっして効率がいいわけではありません。

世の中には、同時にいろんなことができない人がいるのはわかっています。逆に言えば、ひたすら同じ作業に従事する人がいるからこそ、いろんなものが生産されていくのでしょう。しかし、同時にいくつものプロジェクトに関わっている社会人も大勢います。会社というところでは、プロジェクトなんて言い方をしますが、僕も、今現在いくつもの仕事を同時進行でこなしています。

(1)年間を通して、計7校舎での授業
(2)月1回の早稲田予備校校内模試の作成
(3)年2回のS.P.S校内模試の作成
(4)早稲田予備校・S.P.Sのテキスト作成 18本
(5)K社からの依頼による問題作成 3本
(6)K社からの依頼による問題のチェック 25本
(7)J出版から来年発行予定の問題集の原稿執筆
(8)C出版から来年発行予定の一般書の原稿執筆
(9)derutoko.comの教材作成
(10)入試問題出題データ入力

これらにはみんな締切があって、波状的に襲ってきます。(5)が9月、(7)が10月、(8)が12月。どれも、1カ月や2カ月ではできないものばかりです。ものによっては、どれだけかかるか想像もできないものもあります。だからどうするのかというと、それぞれ少しずつ進めていくわけです。ひとつの仕事をある程度進めることで、それが完成するまでに必要な時間のおおよそが推測できるのです。そうしなければ、とても締切には間に合いません。しかも、これらの仕事をこなしているそばから、次の仕事がまいこんできます。この間は、IT系の会社からデジタル教材作成の依頼がありました。そうすると、自分の能力と、確保できる時間とをかけ算して、先方が望む締切までに完遂できるかどうかを考えます。最近は、スタッフの能力と時間まで考えるようになりました。

ただねえ、教壇に立つことはもちろん、原稿執筆とデータ入力だけは、自分じゃないとできないんだなあ…。

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