テーマ史問題対策

冬期講習が始まって、テーマ史をたどる講座が多く行われています。
経済史、外交史、文化史は、時代をまたいで流れを理解すると、
「なるほど! そうつながっているのか」とわかります。
おとといは午前中に某私立高校で授業があったのですが、
「流れがわかっていません」と悩んでいる生徒がいました。
その彼女は法政大(経営)志望なんですが、
土地の支配の変化がわからないと言うのです。
一つ一つの事象をとらえるだけでなく、
長いスパンでものを見ることをしないと、
論述問題などで困るわけです。

ただし、テーマはテーマでも、
立教大の「庭の歴史」とか「数学の歴史」や、
上智大の「飢饉・災害の歴史」みたいなものは、
それ専用の学習をするのはどうかと思います。
なぜなら、そんな特殊なテーマは数かぎりなくあるからです。
じゃあ、どうすべきかというと……。

というわけで、テーマ史に関するお悩みメールです。

<Yさん>
お忙しいとこすみませんm(_ _)m ちょっとアドバイスをいただきたいのですが…。最近過去問を解いてると、早稲田にしろ上智にしろテーマ史での出題が非常に多い気がします。これはその他の大学にも言えることでしょうが…。テーマ史にはどのように対策するべきですかね??授業ノートでもテーマ史対策できますでしょうか??近現代に関しては、先生の問題集でテーマ史も扱っているので比較的取り組みやすいです(^_^)

<石黒>
テーマ史は多いのですが、要するに、
ノートやプリントのあちこちに載っていることがほとんどです。
なので、
頭の中でノートのあちこちが瞬時に思い出せるようになるべきです。
その練習のために、
テーマ別の問題をやってみるのはおもしろいと思います。

<Yさん>
やはりノート覚えが大事なんですね!たしかにほとんどの問題がノートに載ってますもんね。テーマ史の演習はやはり過去問を通してやるべきでしょうか??近現代のほうがだいぶ片づいてきたんで、できるだけ多くのテーマ史にあたりたいです(^_^)

<石黒>
あまりテーマ史にこだわらずに、
ノートのあちこちに頭が飛ぶように、
鍛錬することが大切だと思います。
そして何よりも、
文化史や史料や正誤問題に弱点がないかどうかの方が心配です。

<Yさん>
あちこちに飛ぶ訓練ですか~それはまた大変そうですね(>_<)社会運動などは同じページにまとまっててやりやすいんですが;ただテーマっていうのはある程度決まってるものが多いですよね??そのテーマを1月の『総合日本史発展演習』で教えていただけるんでしょうか??
史料は先生の史料問題で対策できていると思うんですが、正誤はまだあまりできないですね;文化史は授業で配ったプリントを少しずつ覚えてます(^_^)文化史の問題演習が若干欠けている気がしますが;

<石黒>
上智クラスを狙うなら、あちこちに飛ぶ訓練は必須です。
そのための教材が『聴くだけ日本史』『どこでも史料問題』ですよ。
音声教材はシャッフルモードができるんですから。
テーマ史の問題は河合塾では、
総合日本史演習(発展)の中にいくつも出てきますが、
それはあくまでも定番のテーマ問題であって、
上智だったら「飢饉」とかの、
イレギュラーなテーマ問題が出てしまうのが実態です。
だからこそ、問題をやって備えるのには限界があると考えてください。
やはり、基本はノート・プリントです。
一日に何ページも復習するようにしていけば、
頭があちこちに飛ぶようになるはずです。