やるならとことん撮影日記(8)

「でる日講義−とことん文化史−」の製作も、
ついにゴール目前となりました。
僕にとって最後の難関は、
329問もある「頻出用語でるとこチェック」でした。
これは文化史分野のA・Bランク用語530語を、
すべてくまなく網羅した一問一答集です。

A・Bランク用語を、ただ並べるだけなら楽なのですが、
それを一問一答形式にするのが大変だったのです。
それぞれの問題をもっともオーソドックスな設問文にしたかったので、
ひとつひとつ出題データをチェックし、
よくある設問文に仕立てていきました。

設問文中にあるA・Bランク用語は赤字になっているので、
答えから逆にその赤字を考えることもできます。
だからこそ、530個もの用語を329個の問題に入れられたのです。
たとえば『愚管抄』は、作者の「慈円」を問う問題もありますが、
作者から書名が問われることも非常に頻度が高いんですよ。
しかも、『愚管抄』が、
「後鳥羽上皇」の討幕計画をいさめるねらいもあって、
書かれたことだって、Bランクなんですから。
そっちも出題されていなければおかしいんです。
その中途半端さが市販の一問一答集の許せないところでした。
しかも、慈円が「九条兼実の弟」として問われることもBランクです。
当然、これも問題にしなきゃいけません。

頻出チェック

そのうえ、さらなるレベルアップができるように、
設問文中にC・Dランクの用語を織り交ぜていったのです。
ここにみなさんが緑マーカーをかければ、
もっともっとチェックが可能なのです。
ぜひ、でるとこサイトの「つかいかた」を見てみてください。
単なる一問一答集でないことがよくわかると思います。

問題が記述形式ではなく選択形式になっていることにも、
大きな意味があります。
受験生がひっかかりやすい語句を示したかったのです。
だから当然、選択肢にもこだわりました。
うろ覚えでは解けないように、
心理学的見地から迷いそうな単語が選んであります。
そして、ダミーの語句に「それは○○だろ!」って、
ひとりつっこみができるようになれば、正誤問題にだって強くなります。

はじめは映像教材のオマケとして、気楽に作るつもりだったのですが、
作り始めるとついつい気合いが入ってしまったわけです。
なんだかいつもこういうことを書いてる気がします。
「ほどほど」ということができないタチですね。
この性分は一生治らないかもしれません。
まあ、それでかまわないと思ってるわけですが……。

とにかく、この「頻出用語でるとこチェック」があれば、
文化史が弱い人も確実にポイントを突いた学習ができます。
完全データ主義ですから、
「漏れ」もなければ「ピントはずれな問題」もありません。
ちょっとお値段は張りますが、
文化史は「でる日講義」におまかせください。

受付開始は9月30日午前0時です。