よくあるマチガイ勉強法

地方で僕の教材を使ってがんばっている方から、政治史の学習法について質問が届きました。都合により、質問の一部を編集して紹介します。

<Yさん>
通史をもう一度繰り返そうと思い普段から勉強の合間に読んでいる読むだけ日本史を使おうと思うのですが通史を勉強する上では先生の参考書では読むだけ日本史を使えばよいですか?
あと、塾の先生に一問一答は何回もするべきと言われ、(中略)実際一問一答はどういう捉え方をすればよいのでしょうか?私も去年使っていて、ただの暗記でしかないのかなと思うこともあるのですがどうなのでしょうか。
英語、国語に時間を割きたいのですが日本史も不安になりやりたくなります。
長々とすみません。時間のあるときでいいのでお返事よろしくお願いします。先生の参考書とてもわかりやすいです!

<石黒>
「日本史道場」では遠くから来てくださり、ありがとうございました。刺激を受けられたようでよかったです。

通史の勉強法についてですが、『読むだけ日本史』『難関大用語集解』で理解したことをノートに整理し、問題集や過去問で演習力をつける、というのが基本の流れです。覚えたものを忘れないようにするため、または問題が解けなかったときに、まとめたノートを定期的に見返してチェックする必要があります。ただし、ノートを見ただけでは思い出せなかったり、理解が足りないと気づくことがあるかと思います。そうした場合は、参考書に戻りましょう。毎回教科書や参考書を読み返していては、時間を浪費してしまいます。それを避けるために、ノートに整理しているのですから、できるだけ多くの情報をコンパクトにまとめておきたいのです。

通史を何度も回すという話はたまに聞きますが、それは1回の学習が浅いから繰り返さなければならないのです。当方の映像教材や『難関大用語集解』などを使って深く理解した部分については、その必要はありません。二度目は短時間復習で済むはずです。何も考えずにまったく同じ方法で繰り返すだけでは、意味がないかと思います。

それから一問一答を何回もやるというのは、これまた時間がかかるわりに成果の少ない学習法です。また難関大合格レベルに達するには、答えだけでなく設問文も覚える必要が出てきます。そもそも各用語の出題パターンは一つではありません。過去問をやればすぐにわかることだと思います。それゆえ、各用語を多面的に理解する必要があるのです。ただし、多面的といっても辞書や用語集に書いてあるすべての内容ではありません。あくまでも入試で問われるレベルまでの深さであるべきです。そこに達しているかどうかは、ふつうの受験生の場合、多くの過去問にあたって得点率をチェックするしか方法はないでしょう。模試の成績などで安易に判断しないことをお勧めします。

<Yさん>
ご返信ありがとうございます。まとめノートに書き加えたり、見返すことで短時間復習を心がけようと思います!本当にありがとうございます!(中略)社学絶対合格できるよう頑張ります!

通史の勉強や一問一答を何度も繰り返すというのは、効率的に得点につなげる学習法を確立できない受験生が、よく陥りがちな方法です。一問一答集については、過去にも何度か触れていますので、以下の記事を読めば、どのように使うべきかがわかるかと思います。
「誰が一番綿密に入試問題を分析していますか?」
「一問一答では合格ラインを超えられない?」
「一問一答で確認するのは良いことか?」
「一問一答集はやらなくていいんですか?」
また、一問一答集の性質をしっかりわかって合格していった卒業生の声は、こちらの記事で紹介しています。
「早稲田大現役合格体験記(2)」

難関大用語集解

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