リード文が活用できる大学はどこ?

2週連続で授業が休講となってしまいましたが、
かといってのんびり休暇を楽しむなんて気持ちにもなれず、
複雑な心境の毎日です。

今年はワセヨビ西船校で、現役生向けに、
2度にわたる体験授業がありました。
そのどちらにも参加してくださったHさんから質問をいただきました。
まだ通年授業が始まっていない段階にもかかわらず、
これほどの探求心とは驚きです。

<Hさん>
今年度、ワセヨビ稲毛海岸校で石黒先生の日本史を受けさせて頂く、Hと申します。体験授業では、受験の現実を感じることができ、感謝の気持ちで一杯です。今回、先生にご質問がありメールしました。返信していただければ幸いです。時期尚早かとは思いますが、赤本のことについてお聞きしたいです。先生が何千という入試問題を解いてきて、そのリード文などから学べることもあると述べていたことを、いつかのブログで拝見しました。そこでお聞きしたいですのですが、正誤問題などに活用できるリード文が多い入試問題を出す大学には何大があるのでしょうか?史実を間違って理解している教授もいるらしく、全てを鵜呑みにしても本末転倒なのでは、と心配になりました。そしてこれは今の時期だからお聞きできることですが、先生のかの40面ノートの作成にはどのくらいの月日を費やしたのですか?なんか、先生のブログを毎日見たり、先生の教材で勉強していると、先生にも興味が沸いてきてしまいました(笑)然るべきことですね。お忙しいところ、長文失礼しました。初講日を楽しみにしています!

<石黒>
まず最初に、地震のせいで、
ズームインDVDの第1講の配信が延期になりました。
ワセヨビ東京校での授業を撮影したものが各校舎に送られるためです。
しばらくお待ちください。

さて、過去問のリード文についてですが、基本的に問題集を解くときは、
どれであってもリード文は、
「ふむふむ」とうなずきながら読むと良いでしょう。
学習院大の問題には読みやすいリード文が多く、
ある意味楽しめるかもしれません。
しかし、何よりも自分が受験する大学の問題を解くべきです。
それなら「全てを鵜呑みにしても本末転倒」
という危惧も気にしなくてすみますから。
まだ確定していないというなら、
受けそうな大学ということで選んでみてください。
ワセヨビには古い赤本もあるので、
解く問題がなくなることはありません。
しかし、ここで根本的な注意があります。
リード文を読むことで役立つのは、
正誤問題を解くためではないってことです。
歴史の理解を深めるのに役立つのです。
正誤問題を解くのに直結するのは、リード文より正誤問題そのものです。

最後に40面ノートの作成にかかった期間ですが、
始まりと終わりがあいまいで何とも言えません。
だいたいの形を作るのにかかったのは1年間ですが、
その前から徐々にできていましたし、現在も改訂していますから、
全部あわせれば20年間ってことになってしまいます。
もっともそれを言うなら、入試問題のデータ入力の方が、
何百倍もの時間がかかっています。
そのデータ分析があってこそノートが作れるわけですから、
やっぱり20年間と答えるべきでしょうね。