情報に疎いことの恐ろしさを昨日書いたばかりですが、
入試の実態を知らない受験生はゴマンといるようです。
こんなメールをいただきました。
<Xさん>
こんにちは。Xです。通年授業では、1年間お世話になりました。また、冬期、直前講習ではよろしくお願いします。先日、時間の関係で相談できなかったことがあったので、メールをすることにしました。受験校として、上智大の法学部・法律学科を考えているのですが、最後の授業で、上智大の戦後の難しさを知り、心配になりました。文化史、細かい年代には気を配っていたのですが、戦後に関しては、赤本でも触れていなかったのと、法律学科ではあまり出題されていない、という点で気付きませんでした。でも、もし出題されたら…上智に関しては、特定の学部・学科にこだわった対策では太刀打ちできないのでは…と思い始めました。あと、過去問が一冊に2年分しか掲載されていないので、なかなか過去問もできず、いまいち傾向がつかめません。そこで、上智大CMを購入しようと考えているのですが、今の時期にやるとなると、全部を十分にできるか不安です。上智大CMの使い方や受験校のバランスが無謀ではないか等、アドバイスをいただければありがたいです。ちなみに残りの受験校は(中略)です。よろしくお願いします。
<石黒>
まず上智大法学部ですが、戦後史はバンバン出されていますよ。
授業でも言ったように2年分の過去問だけでは、
ほとんど傾向は読み取れないでしょう。
「あまり出題されていない」というのは、
一体何を根拠に言っているのか驚くほどです。
少なくとも10年分くらいは調べて言うべきでしょう。
そもそも学部による傾向の違いはほとんどないので、
法学部だけで何か言うこと自体がナンセンスです。
単なる甘えじゃありませんか?
なので「特定の学部・学科にこだわった対策……」というのも、
何を今さら言っているのかと思いました。
そして「甘え」と言えば、『上智対策コンプリート・ミッション』を、
「今の時期にやるとなると、全部を十分にできるか不安」
というのも同じです。
ブログでも以前書いたことがあるのですが、
1月に入ってから普通に問題集を15冊こなした人がいましたよ。
さすがにそのペースはどうかと思いますが、
まだこれからでもいくつもの問題集に取り組むものです。
たとえば『あるある正誤問題』を、
センター試験1週間前に購入する人もよくいます。
これまた授業で何度も話しましたが、最後まであがく人、
つまり「ラストスパート」がきく人じゃないと大成しないのです。
修羅場を乗りこえる力がなければ社会人として仕事はできません。
『上智対策コンプリート・ミッション』の使い方は、
普通に解くだけです。
やり直しもしたくなるでしょう。
受験校のバランスは良いと思いますが、
日大や専修大でナメることなく確実に合格してください。
ふと思いたって『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』を
見てみたところ、戦後のところでは、
上智大の問題をたくさん使用していました。
各問題の出典がはっきり書いてある問題集を利用すると、
こういうときオトクですよね?
信じられないことに大学名が書いてない問題集ってあるんですよ。
それでも大手出版社の問題集だったり、
例によって「早稲田」とか名前が付いていると、
受験生は飛びつくようですが……。
逆にそうした「売り方」にこだわらなかったせいか、
『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』は、
すでに絶版となってしまいました。
書店はもちろん、amazon でも在庫はなくなっており、
唯一新品を入手できるのは、今や derutoko.com だけです。
他の derutoko.com 教材とあわせてご注文の場合は、
送料は無料となります。
『日本史事始』とあわせて使えば、
全時代の問題を解けるのでお勧めです。