井の中の情報弱者

先週の木曜日から、早くも通年授業の最終講となっています。
授業内容はもちろん戦後なわけですが、この範囲は、
高校や昨年通っていた予備校とかで、軽んじられていたからなのか、
その重要さがわかっていない受講生の多い部分です。
『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』を
持っている人なら、そのページ配分を見てみてください。
なんと問題部分188ページ中の36ページが戦後史です。
文化史問題を除いたページ数で言うと、
戦後史だけで20%ものページがあてられているのです。
ノーマーク用語の数も異常に多いです。
今や、あの本を出版してから10年経っていますから、
その後の戦後史まで出るようになってしまっているのですが……。

こうした真実の出題データのない環境で学習していると、
本番で足下をすくわれることは言うまでもありません。
先日も、ある現役生が、
「これって入試に出てますか?」と、
某参考書のコピー(蛍光マーカーでチェック済み)を持ってきました。
ところが、全然出ない事柄だったのです。
聞いてみると「早稲田」と名の付く某参考書からのコピーでした。
ここではその書名は明かせませんが、
2~3年前にもこの本を持ってきた人がいたのです。
残念ながら、めったに出題されないことばかりを
羅列している参考書でした。
何も知らない受験生なんかだと、
参考書のタイトルに「早稲田」と付いているだけで、
本当に早稲田対策の参考書だと思ってしまうのでしょう。
同業者としてはやりきれない気持ちになります。

質問主の彼は、授業後にもう一度僕のところにやってきました。
「買ってしまったんですけど、どうすればいいのでしょうか?」
と聞いてきたのです。
いや、どうするも何も、
入試に出ないものをやっている余裕なんて1分もありませんよ。
さっさと捨てて、入試に直結する学習をするべきです。

この話を読んで、自分の学習法が心配になった方が、
いるかもしれませんね。
独学受験生のための学習法はこのブログでも紹介しています
どうぞお読みください。
情弱(情報弱者)はイタイことになりますから。

さて、冬期講習までの復習については、
だいぶ前にこんな記事を書いていました
通年授業が終わった人は、こちらをお読みください。