大阪の慶應志望受験生

以前にも書きましたが、早慶上智と関西圏の難関大では、
日本史の問題にいくつもの違いが見られます。
このため関西圏から早慶上智を狙う受験生は、
周りに流されずに学習する必要があります。
先生も生徒も早慶上智を視野に入れてないことがままあるからです。
「自分は彼らより上に行くんだ!」
という強い意志を持たなければなりません。
そうした意志が感じられるメールをいただきました。
遠方にもかかわらず、
derutoko 教材をたくさんお求めくださっていた方です。

<Yさん>
僕は、大阪に住んでいる浪人生です。去年は自分なりに慶應・文学部の過去問19年分の傾向や頻度を調べ、(中略)だろうとか考えて受験しました。確かに自分が予想していた通りの設問もでました。しかし、その傾向や頻度を調べたあとの勉強法が間違っていることにこのブログを見るまで気付きませんでした。その勉強方法というのが、歴史の流れなど一切気にせずとにかく一問一答の繰り返しであり、そしてそのせいで、単発的な回答はできるものの推測的な回答が導きだせず落ちました。そして今年、浪人生になって去年の勉強方法は一切捨てきちんと流れを理解し、頭のなかにインプットする方法で取り組んでいます。だけど、ひとつ不安があるのです。それは、僕の日本史担当の講師のことです。なぜかというと、この先生は日本史テキストの作成に関わっていらっしゃるらしいのですが授業は、
(1)雑談が多い
(2)ノートは一切取らず、すべて口頭
(3)とにかく蛍光ペンでチェック
と石黒先生とは正反対と言っていいほど授業内容が違うのです。授業を切るやつは、また浪人決定(笑)らしいのですが、僕は第2講目から切ってしまいました。そして、自分のテンポで進めているため今、室町時代をやっていて来週の月曜日には室町時代も終わる予定です。きちんと授業を受けている人は今、平安時代の中期頃だと言っていました。そこで、質問なんですがこのまま授業を切るといった行為は続けてもいいんでしょうか。今の僕の勉強方法は
(1)読むだけ日本史の今日やる所を通読
(2)予備校の日本史テキストに読むだけ日本史の頻出用語・意外と出る!の部分を蛍光ペンですべてチェック
(3)蛍光ペンで頻出用語がわかった上での予備校の日本史テキストで学習&日本史でるとこ攻略法の該当箇所は念入りに暗記
(4)日本史事始で該当箇所問題を解く
(5)帰宅後、経済・外交史(前近代)を見る
です。宜しくお願いします。
(編注:予備校名は伏せさせていただきました)

<石黒>
今までの勉強法を一切捨てて
気持ちを切り替えたというのはすばらしいですね。
レギュラーの授業を受けないことに関しては
僕からは何とも言えませんが、
ブログでも書いている通り、
第一志望合格という目標のもとに
何が大切なのかを正しく見極めながら行動すべきです。
限られた時間を最大限、有効に使ってください。

勉強法に関してはだいたい良いと思いますが、
慶應志望ならば『難関大用語集解』
Dランク用語もガンガン拾う必要があります。
『読むだけ日本史』『日本史事始』だけでは、
残念ながら超難関大には対応できません。

『難関大用語集解』で細かい事項も補わなければ
高得点がとれないということは、過去問を解けばわかるはずです。
独学受験生は自分の本当の実力を判断するすべが少なく、
甘い学習ペースに陥りがちです。
念のために付け加えますが、
大手予備校の模試は入試問題よりも簡単なので、
どれだけ力がついたかを見極める材料としては疑問が残ります。
というわけで、正確な学力を判断するのは過去問くらいしかないのです。
過去問を解いて大問ごとに何割取れたかを記録し、
自分の到達度を随時確認してください。
すでに解いてしまった19年分の文学部の問題では、
自分を正確に測ることができないのが困りものですが、
慶應文学部は、法学部や商学部とも作問者が重複していますので、
そちらの過去問も解いてみてくださいね。
目標は、8割5分です。9割取れる大問も結構ありますよ。
また、慶應の問題だけだと少なすぎる可能性があるので、
他の受験大学の過去問や、
早稲田や学習院大・中央大の過去問をやるのも
おもしろいかと思います。
赤本の活用方法については、こちらのエントリーで詳しく書いています。

くれぐれも自分に甘くならないよう願います。