完璧主義の勉強って……?

ワセヨビで授業を受けている2浪の方からメールをいただきました。

<Xさん>
初めまして。そして初めて質問させてもらいます。自分は二浪で最後のチャンスの年として、プレッシャーや孤独や不安、大学で学びたい学問への欲求といった複雑な心境で毎日過ごしてます。自分の1浪時の敗因はすでに分かってます。1.完璧主義な復習から生じる効率の悪さ 2.問題集や赤本を解く量の少なさ 3.無駄に多い睡眠時間。まず、1です。自分は本当に完璧主義です、特に復習は人より数倍~数十倍時間をかけてしまい、結局去年のテキストの6割~7割くらいしか復習できませんでした。英語と国語の復習は徐々に改善され、これからももっと早くできるように改善します!!問題は日本史です。先生の授業を初めて受けたとき、驚きました。僕以上の完璧主義だということ。やはり先生の話のメモと授業を聴く集中力も重要だと思いました。やはり最初なのでついていけませんでした。また英国小論にしっかり時間を割きたいわけでありまして、ブログの復習法は本当に、時間をできる限り短縮した効率の良い復習法なのですか?また、もうすでにまとめた日本史ノート4冊とファイル2冊があります。一応、流れと基礎・標準程度の用語はおさえているつもりですが、先生の授業を聴いてもまだ抜けているところがたくさんありました・・・そこで、先生が定義するDランクとは早慶で2回出たらDランクですか?Dランクとは早慶以外で2回出たらDランクなんですか?先生が話した、他大学に出た早慶に出てないマニアックな用語でも、今後早慶に出ると仮定して覚えなきゃいけないですか?これらの質問は・・・「来年は早慶と日東駒専のどれかを受験します、訳あってマーチは受けません。(一応マーチの過去問は解きますが)だから早慶に出るマニアックな用語まで覚えておけば理想の9割~現実の8割ぐらいまでいくと思いますが、効率重視・完璧主義になりすぎないことを今後の目標としているので、マニアックな用語も早慶に出るくらいだけでいいのです。それ以外を覚えることは時間の無駄になります。先生言ったことすべてを覚えなきゃいけないか不安で不安で仕方ありません。先生の授業を出てからこれからの多忙な勉強を理解し、時間を無駄にしないように予定のバイトも諦めました。」・・・が理由です。1の原因に連鎖して2も発展しました。だから1を改善しつつ、赤本を、できれば今からでもたくさんの大学・学部や長年分の英国日を解いていきたいと思います。(中略)3.これは生活習慣を変えるべきで、自分は起きたらすぐに予備校やお店や図書館へ行くように心掛けます。家での勉強はなるべく避けます、なぜなら、だらけるからです。(後略)

<石黒>
基本的な話として、これだけの長文を携帯で打ったのだとしたら、
時間的に本末転倒なのではないでしょうか?
ぜひ直接質問に来てください。

まず
「ブログの復習法は本当に、
 時間をできる限り短縮した効率の良い復習法なのですか?」
という質問は、非常に不思議な質問です。
もしそれより効率の良い復習法があったら、
それを僕が紹介しないなんてことがあると思いますか?
隠す理由がわかりません。

次にDランクの定義ですが、
早慶だけでなく僕が調べているMARCH学習院レベルまで含めて、
2~3回出題されているものを言っています。
もっともこのレベルの用語をすべて授業で紹介することはありません。
その取捨選択はいろんな条件によって行っています。
そして授業で紹介した単語は、
英語・国語の正解率によって変わってきますが、
基本的にできるかぎり習得してください。
ちなみに「マニアックな用語も早慶に出るくらいだけでいいのです」
とありましたが、
各用語が早慶に出るか出ないかを判別できる人はいないと思います。
万全を期して備えておくしかないのではないでしょうか。

次に過去問ですが、「長年分の英国日を解いて」とありましたが、
英語や国語はどれだけ解くべきかは知りません。
日本史ほどやる必要はないかもしれませんよ。
そもそも日本史にしても本当に効率の良い方法は、
ノート覚えに力を割いて、過去問演習は少なめにすることでしょう。
授業をよく理解してノート暗記が完璧ならば、
過去問をあまり解いてなくても早稲田に受かります。
ただしそれは賢い人の話ですが。
過去問を解くべき理由はわかっているでしょうか?
自信がない場合は過去のブログをお読みください

最後に「家での勉強はなるべく避けます」とありましたが、
しゃべり勉強は家でしかできないと思います。
意志が弱かったらしょうがないのですが、
本当にすごい人は家で勉強していますよ。
授業が終わったら速攻で帰る人も見ますね。

X君からのメールに「完璧主義」とありますが、
本当に完璧な人は、時間内にやりとげるものではないでしょうか?
大人の世界では、締切に間に合わせることが大前提なことが多いです。
常にクオリティの高さとかけられる時間・労力を天秤にかけて、
次から次へと作業をこなしていくものです。
そういう意味では、受験勉強を効率よくできる人は、
仕事のデキル人でもあることが多いのです。