光明子を嫁がせたのは藤原不比等?

正誤問題を解いていると、自分が思っていたのとは異なる内容が「正文」となっていることがありませんか? また細かすぎる点をツッコんで不正解になったなんてこともよくあります。どういうわけか入試では、細かすぎるツッコミは不要だという「暗黙のルール」みたいなものがあるんです。センター試験がまさにそうですね。いっぽう上智大のように、年代の1年ズレを見破らなければならないオニ問題を出す大学もあります。できるだけ多くの過去問を解いてそのあたりのモノサシをつかんでおくべきです。

先月こんな質問をいただきました。

<Nさん>
河合塾藤沢館現役生のNです。先日学校の授業で自分は受けないんですが国士舘大学の過去問をやったんですけど、その時の正誤問題で「藤原不比等が自分の娘光明子を聖武天皇に嫁がせて、外戚となった。」が正解だったんですが、この時は不比等の子供の藤原四家が妹の光明子を立后させたんじゃないんですか?

<石黒>
藤原不比等は716年に皇太子であった首皇子(のちの聖武天皇)に光明子を嫁がせました。その後、不比等は720年に亡くなり、729年の長屋王の変後に光明子は聖武天皇の皇后となりました。授業では最後の部分だけを切り取って説明したので「藤原四兄弟が立后させた」と話したのです。結婚と立后はタイミングが違うわけです。
さて国士舘大のこの文は、「聖武天皇」となっている点が厳密には誤文と言えます。まだ天皇になっていませんから。ただし、足利高氏→足利尊氏とか、羽柴秀吉→豊臣秀吉などのように名が変わってもいちいち書き分けないことを考えると、この文を正文とみなすことも可能です。

本物の問題を見ないとなんとも言えませんが、たぶん消去法もしくは比較法で正解を選べる問題になっていただろうと思います。

あるある正誤問題