昨日のS君の紹介で、某予備校に通うT君が直接相談に来ました。
初対面の方で、差し入れまでいただき非常に恐縮しました。
相談内容はこれからの日本史学習法についてでした。
というのは、予備校の通年授業の第1講を受講したところ、
「この授業で大丈夫か?」と不安になったんだそうです。
その先生は用語の出題データばかりあげつらって、
用語そのものの説明をあまりしないと言うんですよ。
そんな本末転倒な授業があるのかと驚きましたが、
配布されたプリントを見てみると、
例によって覚えるべき用語が書かれていなかったので、
出題データをパソコンで見せながら、
そのプリントの弱点を指摘させていただきました。
あれ? 出題データを取っているはずじゃ……?
まあ世の中にはウソ・ハッタリがたくさんあるってことですね。
このブログを読み続けている人ならもう驚きませんよね?
そして帰宅後に届いたメールがこちらです。
<Tさん>
先程質問させていただきましたTです。お忙しい中貴重なお時間をありがとうございました。石黒先生の授業をとれないのは残念ですが先生の入試データの入ったパソコンを見て改めて日本史で一番信用できるのは石黒だと感じました。予定では昨日注文した難関大用語集解・日本史事始・あるある正誤問題が明日くらいには届くと思うので読むだけをベースにしながら先生の教材で学んでいこうと思っています。実は今日は初対面だったこともありとても緊張してしまってうまく質問できませんでした(笑)そこで改めて質問なんですが、僕は英語や国語がそれほど得意ということでもなく、特に入試で重要な英語により時間を使いたいと思っています。また日本史に切り替えたということで、いわゆる日本史初心者です。なので時間や難易度の面で先生の映像教材を買おうか迷っています。もし買った場合いつまでにどれくらいの範囲を終わらせておけばいいのでしょうか?また、難関大用語集は内容が難しいと聞いたのですが今の時期から読むだけと平行してやった方がいいのか、それともある程度のレベルまでいったら始めるべきなのでしょうか?つまらない質問かもしれませんが、石黒先生からこれらについて何かアドバイスをもらえればうれしいです。下手なうえに長文になってしまい申し訳ありませんでした。今日はお忙しい中本当にありがとうございました。
<石黒>
先日はお茶をいただきありがとうございました。
質問にお答えします。
derutoko.com の映像教材には、
普通の政治史を扱ったものがないので、
まずは『読むだけ日本史』などで、
江戸時代半ば(7代将軍)までの政治史を学習してください。
予備校の授業に依存しない場合は、
5月末~6月半ばくらいまでにやるべきでしょう。
その上で『でる日講義−経済・外交史(前近代)−』を、
やってみてください。視聴するのは1週間で十分です。
その後に何度も復習してください。
もっとも基本の政治史の学習の際に、
参考書を読むだけでは理解しにくいところを、
映像教材でその都度おぎなっていくのも良いでしょう。
日本史初心者で予備校の授業に頼れない人向きの学習法です。
それを終えたら『でる日講義−つながる近現代−』で、
近現代の骨組みを学習してください。
これは7月中に終わらせてください。
その後、『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』や、
『でる日講義−経済・外交史(近現代)−』などを使って、
肉付けしていくことになります。
『でる日講義−アラカルト−』は、
11月くらいにやれると良いでしょうか。
そしてもう一つ忘れてはならないのが文化史です。
初心者は文化史がおろそかになりがちなので、
政治史の学習と並行しながら、
『でる日講義−とことん文化史−』を視聴すると良いと思います。
この教材は仏教史・美術史といったテーマ別の講義ですが、
映像は12分前後のクリップに分かれていますので、
古代の文化だけを選りすぐって視聴することも可能です。
最後に『難関大用語集解』ですが、
すでに日本史を学習している人には、
政治史との同時進行で使うことをお勧めしますが、
初心者はある程度学習が進んでからの方が良いでしょう。
『でる日講義−経済・外交史−』を使う場合は、
それを視聴した後でも良いと思います。
その後T君から、
上記に基づいて勉強していくとのメールをいただきました。
ぜひ合格への最短コースを歩んでもらいたいものです。